遂にベランダから飛び立った!!!
頻繁にベランダ縁石から外の世界を見つめ続けるようになった二羽の若鳥。親がエサを持ってくる回数も激減した。ベランダから数メートル離れたところの電線にとまり、まるで子供たちを呼ぶかのように低く鳴いているのも目撃した。
子供達も、少し離れたところの親が気になる様子。
そろそろ飛ぶかな?と思っていた矢先、
遂に一羽目が飛んだ瞬間の動画がこれ。
▼録画映像(2012年8月11日)
冒頭から父鳩がいてエサを与えている。
ところが途中から様子が変わる。
父鳩が縁石に上がるのだがすぐには去らず、子どもたちのほうを見ている。そして子供の一羽、白混じりのほうは、ばさばさと翼をはばたかせながらぐるっとベランダを歩いている。
まるで準備運動しているかのように。
その後、父鳩は飛び去ることなくまたベランダに入ってきて、三羽全員がカメラアングルからははずれた。
スライダーを6分10秒のところまで進めてほしい。
てくてく戻ってきた三羽。
まず父親が縁石に乗る。
それを追いかけるかのように、白混じりの若鳥も飛び乗る。
父親がもう一羽のほうを向いて何か言ったのだろう。グレーの若鳥はエサをもらう時のように羽をゆすりながら縁石に登り、父鳩の隣にくる。
子供達が自分の両脇にくるのを確かめるや否や、父親は飛び立った。6分30秒地点だ。
その後の白混じりの若鳥の仕草に注目だ。
初めてプール飛び込み台からジャンプする小学生のよう。
落ち着かず、首を伸ばして首を振りながらはずみをつけようとするたなかなか飛び立てない。
そして7分17秒。
完全に足を引っ込めてしゃがんだ。
次の瞬間。
飛んだ!!!
あっという間だった。
かなり力んだ様子で、飛ぶというより「バタバタしながら跳ね上がる」状態で重たそうに飛んでいった。
液晶モニターで父鳩→若鳥が相次いで飛び立った様子を見た私は、驚いてベランダに向かった。地面に落ちたんじゃないかと心配だったが、若鳥と父親は、なかよく正面の電線に止まっていた。
でも、電線に止まること自体が不慣れな様子がよくわかった。
移動する時はよちよちだし、体の向きを変えようとすると思い切りバランスを崩してしまう。
父鳩はじっとそれを見守っていた。
そしてさらに先の電線まで飛んだようで、次に見に行った時にはまた別の場所に止まっていた。
「パパ。ぼく飛べたよ」
「よくやった。頑張ったな」
そんな会話が聞こえてきそうだ。
一方・・・
そんな青春ドラマな二羽をじっと見上げる、残された若鳥一羽。
彼も何度か飛ぼうとはしたようだけど、まだ勇気がでないようだ。
頑張れ。
明日はきっと飛べるから!
その後、母鳩もやってきて、3羽でしばらくうちのベランダの前の電線を飛び回っていたが、いつしか消えていた。大きな木もたくさんあるのでそっちに移ったか、どこかでエサのとりかたを教えているのだろう。
夕方ベランダを見ると、飛び立った一羽は帰還しており、取り残された一羽もベランダの柵の上に止まっていた。ここまで飛び上がれるようになったらしい。
そして翌朝ベランダを見ると、二羽の若鳥が、室外機の上とベランダの柵の間を行ったり来たりしていた。先にとんだ一羽がもう一羽の飛行練習につきあっているかのような風景。
翼を広げてウォームアップする様子も。
▼録画映像(2012年8月12日)
そして母鳩がやってきた時、
今度は二羽とも飛び立った。
右端が母鳩。
その横で母親をじっとみつめる二羽の新米鳩。
▼録画映像(2012年8月12日)
冒頭、右端が母鳩。その横がこの日初めて飛び立った若鳥。
左端は前日から飛んでいる若鳥。
真ん中の子は歩くのもよちよちしており、母親たちがいる電線に飛ぼうとしたがうまくいかず、また戻ってきたりもしている。
ものすごく初々しい。
心配になったのか、母鳩も同じ電線に戻ってくる。
するともう一羽も戻ってくる。彼はもう、飛ぶことに躊躇しない。たった一日で結構自信がついたのだろう。
2分30秒地点からは、電線の上で口移しに餌をもらう姿も。
そして3分15秒で三羽とも姿を消す。
ああ、ようやくこれで一人前の鳩だ。
孵化からちょうど一か月が経過した、2012年8月11日の出来事だった。