青ヶ島と言えばこれ!杜氏変われば味も変わる「青酎」

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私が最初に青酎の名前を知ったのは、伊豆諸島の旅行パンフか何かだったと思う。その後、毎年池袋サンシャインシティで開催される離島イベント「アイランダー」に行くようになり、離島好き友人から「ここでしか買えないんだ」という話など聞き、興味を持つようになった。

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  • 人口少ない島なのに青酎の種類が非常に多い
  • 同じラベルの青酎でも杜氏ごとに味が変わる
  • 多くは流通しておらず希少価値高いものも

なんてあたりが、青ヶ島訪れる前に得ていた基礎知識だ。

そして不思議に思っていたことがある。
人口160人くらいの島で、一体この青ヶ島酒造という会社は何人の杜氏を抱えているのだろうか?と。

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「俺も杜氏だよ」

民宿オーナーの佐々木さんにそう言われびっくり。
畑で作っているサツマイモも青酎の材料だという。

話を伺い、根本的にシステムを勘違いしていたことに気付いた。
青ヶ島酒造という会社に、杜氏を含む社員がたくさんいてすべての青酎を製造販売しているのではない。

島民の中で青酎作りをしている人達が、島で唯一酒類製造ができる青ヶ島酒造の工場に材料を持ち込み、仕込みや瓶詰をし、そして販売を行っているのだ。

工場ができる前は各家庭それぞれで焼酎を作っていた青ヶ島だが、1984年に島内の杜氏が集まって合資会社を設立し、以後はその工場の設備を使って青酎の製造をするようになったのだという。

製造した量を管理し国税を計算して納めるのは青ヶ島酒造の役割となる。

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最終日、ヘリポートまで送ってもらう途中、佐々木さんにお願いして青酎工場によってもらった。日中だと試飲することもできるそうだが、行きそびれていた。

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プレートを見ると、どうも8年ほど前に交付金を使って施設を新しくしたようだ。

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これが青酎工場。
郵便局近くの海側に延びる道を少し降りたところにあり、集落から歩いてもすぐの場所。

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中には金属製のタンクがごろごろ。

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青酎の製造はサツマイモの収穫が終わった後なので今はほとんどが空だが、中身入っている桶もあった。

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こちらは蒸留過程。

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青い樽には200Lと書かれていた。

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巨大な蒸留器。
ウイスキー蒸留所のポットスチルとはやはり全く違う。

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これは材料となるサツマイモを蒸す機械だという。
円筒形のドラムの中でまわしながら一気に蒸し上げるのだろうか。

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こちらの新しい機械は、出来上がった青酎をボトリングするもの。

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そして完成したボトルが、まだ大部分ラベル貼られていない状態で並べられていた。

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佐々木さんのボトルにはこのラベルを貼るそう。
「ラベル一緒でも杜氏によって味は全然違う」というのはちょっと極端なようで、同じラベルのブランドであれば、基本的な材料や作り方は同じ。

ただ杜氏が異なるのでやはり味わいは変わってくるという。

「ということはやっぱり、同じラベルでも味は一緒じゃないんですね」
そう聞くと佐々木さんは、「違う人が作るのに味全部一緒だったら面白くないじゃん」と。

確かにそうとも言えるけど、何かちょっと不思議。

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青酎は島内なら十一屋酒店で販売している。

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あと八丈島空港のお土産屋さんにもかなりの種類が置かれている。
ヘリコプターで帰る場合は荷物5キロ以上は超過料金がかかってしまうので、同じものがあるなら八丈島で買ったほうが賢いことも。乗り換え時に種類と価格をチェックしておくといいだろう。

味の違いが割とあるので、試飲できるとやはり違う。
青ヶ島酒造の事務所が空いている時間ならちょっとずつ試飲させてもらえるらしいので、お酒好きな方はぜひ。

●青酎を学ぶ★青ヶ島旅行記【5】 – 八丈島のおいしい暮らし

当記事はもともとWADA-blogに掲載していたものです/「tokyo reporter 島旅&山旅」というプロジェクトの取材レポーターとして、「青ヶ島」を二泊三日で旅し、記事を書いています。