列車・バスで東北沿岸を旅行するなら
「行ってみたいけど車もバイクも運転できないからムリ」と話す知人がいました。今回自分がツーリングしたのと同じエリアを旅行する場合、車やバイク以外にもいろいろな方法があります。
たとえば上の写真の赤いかまぼこ型の建物、ユニークなバス停に見えるかもしれませんが普通のバスではないんです。
中に入ると「JR乗車券・指定席券・BRTバス乗車券・回数券きっぷうりば」と書かれた窓口が。
ホヤぼーやが描かれたこの赤いバスは実は「BRT(バス高速輸送システム)」。津波で破壊されてしまった線路を取り外し、そこに専用バスが走るレーンを作ったもので、ここも立派なJR駅なのです。
石巻市から八戸市まで海沿いを旅行する
ここでは仮に、宮城県石巻市から岩手県宮古市までの海沿いルートを公共交通機関だけ使って旅行するルートを考えてみたいと思います。仮に出発地を東京にすると・・・
1日目 23:30 東京・新宿駅西口出発(石巻行き深夜高速バス)
2日目 06:40 石巻駅前到着
<石巻>
10:31 石巻駅を出発(JR石巻線→JR気仙沼線)
11:14 柳津駅到着
11:36 柳津駅出発(JR気仙沼線BRT)
12:05 志津川到着(南三陸町の復興商店街に隣接)
<南三陸町>
15:05 志津川出発(JR気仙沼線BRT)
16:32 気仙沼到着
<気仙沼・宿泊>
3日目 08:59 気仙沼出発(JR大船渡線BRT)
09:27 奇跡の一本松到着(陸前高田)
<陸前高田>
11:27 奇跡の一本松出発(JR大船渡線BRT)
12:12 大船渡到着
<大船渡・盛駅まで散策>
13:40 盛出発(三陸鉄道・南リアス線)
14:40 釜石到着
<釜石>
16:06 釜石出発(岩手県交通バス・釜石船越線)
16:53 岩手船越到着
17:15 岩手船越出発
18:19 宮古到着
<宮古>
21:00 宮古駅前出発(品川行き深夜高速バス)
4日目 06:45 東京・品川バスターミナル到着
2014年10月時点の時刻表で調べています。
平日版・土日版ともに違いはなかったので、例えばなのですが、金曜日の夜に東京を出発し、土日でまわり月曜日の早朝に東京に戻ってくるというプランも可能です。
宮古から先は、久慈まで三陸鉄道・北リアス線が走っています。
また石巻より南には、塩釜・松島がありますので、日程によってもっと延長しても楽しめるでしょう。
線路だった場所をバスが走る「BRT気仙沼線・大船渡線」
これは、陸前高田市の広田半島で見たBRTの専用レーンです。
もともと線路があったところを道路にして、専用バスのみが走れるようにしたものです。
なので少し形は違いますが、踏切があります。
(通常の踏切は線路に平行して作られているが、BRTの踏切は一般車両が専用レーンに間違って入り込まないよう、レーンを塞ぐ位置に設置されている)
南三陸町の柳津駅のようなスタイリッシュな駅舎もありますが、多くはこんな感じのシンプルな駅です。
海からすぐの山の斜面や橋の上を走る場所も多く、トンネルもあります。
普通の電車とも、また単なるバストも違う車窓風景を楽しめそうなので、次は自分もBRTでの旅をしたいなと思っています。
大人気!三陸鉄道の旅
NHK朝の連続ドラマ「あまちゃん」の影響もあり、今大人気なのが三陸鉄道。これに乗るためにたくさんの人が岩手沿岸部に集まっている状況です。
お座敷列車はじめ、三陸鉄道主催のさまざまなイベントも開催されているので、まずは公式サイトをチェックしてみてください。
特に北リアス線は、ダイナミックな海岸線のすぐ近くを鉄道が走っていて、沿線には絶景を堪能できる展望台などもあります。私はここの「普代駅」から車で10分ほどの岬にある国民宿舎に泊まりましたが、豪勢なお料理で展望風呂も見事でした。
旅行会社から、三陸鉄道を組み込んだツアーも多数でていますので、時間がない方はそうしたツアーに参加してみるのもいいと思います。
展望風呂が見事な「南三陸ホテル観洋」ピンポイントプラン
まるで海の上に建っているかのような南三陸ホテル観洋。
ここは、展望露天風呂も部屋からの日の出も感動的で、語り部バスも毎日だしています。
南三陸さんさん商店街もあり、観光遊覧船もあり、一箇所でいろいろ体験できる場所かなと思います。
●ツーリング4日目で"自分が走ってる"感覚に~気仙沼&南三陸町
●南三陸町で語り部バスに参加~三年半ぶりに訪れる雄勝&石巻
さらに「仙台駅東口→南三陸ホテル観洋」無料シャトルバスがあります。
事前に予約した宿泊者のみが利用できますが、これを使えば後は仙台までの新幹線だけ手配すればOKなので楽ちんです。
のんびり行けるので、高齢の親など連れて温泉旅行に行くのもありかもしれません。もちろん三陸の海の幸を堪能できます!