【19日目】遂に最終日!阿波おどり会館、徳島ラーメン、そして東九フェリー「りつりん」乗船
朝目覚めたら、まずスマホで天気予報を確認し、降水確率が高い時は雨雲レーダーを見るのが日課となったここ半月。
いやー、昨夜のうちに高松から徳島まで飛ばして正解だったなあと。こんな広範囲大雨の日にバイクを走らせるのは嫌だ。
でももう徳島。
フェリーターミナルまでもバイクで数分の場所、何があっても乗りそびれることはない。一応出航時間をもう一度確認しておくか。
・・・と、東九フェリー公式サイトを見たら、トップページにこんな案内。
「えええっ、欠航!?」
ちょっと寝ぼけていたので完全に読み間違えてしまった。
9月16日に欠航となるのは、徳島から北九州の下り便。そして明日9月17日は徳島→東京便も欠航となる。台風の規模と進路によっては、9月18日もまだわからない。
いやー、小豆島を見送って正解だった。
ヘタしたら9月19日頃までフェリーに乗れない可能性があったよ。
ホテルチェックアウト時間は10時。
フェリー出港時間は12:10で、その30分前までにターミナルに行く必要がある。
時間もあるので、お土産購入を兼ね、阿波おどり会館へ。
一階は無料で入ることができ、土産物を販売している。
バスで乗り付けた中国人ツアーの一行もいて大賑わい。台湾からの観光客だろうか。こんなところまで来るんだなあ。
時間の関係で阿波踊り公演をみることはできなかったが、入場券300円で入れるミュージアムがあったので、そこだけ入ってみた。
中はすべて写真撮影禁止なので、入り口のこの躍動感に満ちた人形だけ。
阿波踊りの誕生の話、御法度になったこともある歴史、江戸時代にさまざまな画家によって書かれた盆踊り風景などなど、非常に興味深い展示だった。
特によかったのが江戸時代の絵画のレプリカ。
踊っている人たちひとりひとりの表情が細かくかき分けられており、かなりふっくらした顔立ちで描かれているひとりひとりの顔を順番にみていくと、自分の顔までほころんできそうな幸せな表情なのだ。
空也・一遍上人の踊念仏、「ええじゃないか」ムーブメントなども。
踊りのパワーはすごいものがある。
その後、時間的には正直かなり厳しいものがあったのだが、Twitterで教えてもらった中華そばの名店に。
11時開店。
注文から10分ででてきて5分で食べ終われば、その後25分かけてフェリーターミナルに向かい、ぎりぎり出航30分前。
どうだろう。
時間がなさすぎてスープを飲み干せなかったのが心残りだが、麺と具は全部食べることができた。こってりスープに力強さもある麺。美味しかった。
そして雨の中必死に走り、ぎりぎりでフェリーターミナルに。
おそらく巨大台風18号の到来で、三連休の四国ツーリング予定を繰り上げて帰京する人も多かったのだろう。かなりの数のライダーが徳島から乗り込んだ。
そりゃこの便を逃したら、明日の欠航は確実、明後日だってどうなるか不明なのだから。
徳島は施設も新しいのだろうか。
真っ赤なカーブした桟橋で船内に。
係員の誘導は、珍しくちょっと混とんとしていて、最初に誘導された場所からUターンで反対側に。さらに手招きする方向に向かったら係員同士が「これは小さいからあっちでいいよ」とか話していて、結局さらに壁沿いに。
フェリー慣れした今でよかったなあと。
数年前にこれだったら、小型バイクなのにUターンも幅食ったし大変だったよ。
そして固定。
ギックリ腰のこともあり、狭い船内を上がり下がりする際の荷物をなるべく減らしたかったため、ヘルメットもバイクすぐ脇の地面に置いてきた。
船がこれほど揺れるとわかっていれば確実に部屋に持参したのだが、大丈夫だろうか・・・心配。
まあシート上やミラーにひっかけてきた人はもっと心配だと思うが。
淡路島に向かうフェリーで見たバイク固定具、ここにもあった。
そして船内に入ってびっくり。
めちゃめちゃきれい!
最近だと、一昨年八丈島に行く際に乗った橘丸、昨年乗船した小笠原島までのおがさわら丸が就航1年目の新造船でピカピカだったが、これも昨年9月に就航したばかり。
私が8月に九州ツーリングした際にはまだなかった船だ。
私の部屋は女性専用の洋室。
ボックスタイプの二段ベッドが4つ並んでいる。
上のベッドへは階段があり、カーテンを閉めればプライバシーもかなり確保される。
なぜか完全に大広間のような部屋の雑魚寝を想定しており、キャンプ用の自動で空気が入るエアマットまで持ってきたのだが、全く必要なかった。
レストランやカフェはないが、その代わり自動販売機が充実している。麻婆豆腐丼や炒飯、菓子パン、カップ麺などなど。
おつまみも多種用意されており、ビールも金麦350mlが一缶150円などこういう場所の自販機としてはとてもリーズナブル。
自販機で買ったらレンジでちん。
窓沿いのテーブル席には電源もついている。
リクライニングチェアでテレビが見れるスペースも。
船主方向にはこんなスペースも。
ドコモの公衆電話。
ただ実際には、ほぼ陸地近くを航行するので、スマホ電波が切れることはあまりない。
コインランドリーもある。
乗船するや否や、周囲ではぷしゅぷしゅっと缶ビールを開ける音が鳴り響いたが、自分は海を見ながら写真整理とレポ記事作成を。
18日間かけて、ちばらきの東端から瀬戸内海まで、海沿いを走ってここまできた。そのルートを今度は海路で戻る。なかなか感慨深いものがある。
そうそう、もちろん浴室も。
暗くなる前に、そして大揺れになる前に入った。
自分以外誰もいなかったので、こっそり写真撮影など。
間に敷居があり、揺れ始めるとそこを越えて湯が浴槽間を移動する。
身体が左右にゆすぶられる感覚も、フェリー内の風呂ならでは。水平線を眺めながらのんびり浸かった。
そしてこの少し後に判明したのだが、乗船1時間半後に入っておき大正解。
というのも、和歌山南端沖を回り込んだ頃から、海のうねりが酷くなってきたからだ。大きな最新の船なので揺れはそれほど大きくはならなかったが、うねりの山に船がぶつかるたび船首のほうから大きな白波がたった。
動画はあとで貼りつける予定。
そしてそのうち、船全体がものすごいミシミシ音をたて、ときおり突き上げるようなドスンという音も鳴り響く用になった。
このうねりで揺れがこれだけに抑えられているってすごいなあと、窓の外を撮影しながら驚愕した。
私自身は全く船酔い体質ではないので、このくらいの揺れで酔うことはないが、気持ち悪くなった人もかなり多かったようだ。最もひどい時は、やはり手すりにつかまらなって船内移動しないとよろめくほどだった。
私にとって残念だったのはこれ。
ギックリ腰もあり、船内かなり冷えていることもあったので、何度か入浴して温まろうと思っていたのに、長時間にわたりずっと浴室閉鎖。もちろんデッキも閉鎖。
仕方ないので悪天で轟音鳴り響く船内で・・・
記念撮影したり
晩御飯には麻婆豆腐丼をちんして食べたり。
ちなみにつまみも豊富。
しかもビールもいろいろ。350ml缶がビールで250円、発泡酒で150円とリーズナブルなのもうれしい。というか危険というか。
結局3本も飲んじゃいました。
海が荒れてるんだから仕方ない。
ツーリング初日からのGoPRO映像など見て、忘れていた前半のルートを思い出したりしながらほろ酔い状態に。
時折Googleマップで現在位置を確認すると、その北には今回のツーリングで走った沿岸ルートが。
青いバルーンや黄色い星印は、展望台やお店、観光スポット、宿泊した場所などだ。
ここも絶景ルートだったなあ、ここで急に雨が降ってきたっけ。
親子のネコがいた場所だ・・・などなど、地図を見ているだけでも記憶がいろいろよみがえってくる。