みるみる成長し肥大化する孵化5日目
孵化した翌日の雛は、輝くような黄金色の産毛に包まれ、本当に愛くるしかった。ずっと見ていたかったんだけど、その夜から丸3日間、復興支援ボランティアで岩手県に行くことになっていた。
「雨降ったら排水溝の上の巣は大丈夫だろうか?」
なんて心配しまくったが、帰宅した翌朝巣を覗くと、二羽とも無事だった。
そして驚いた。
巣の中の様子は一変していた。
「うわっ!でかっ!!!」
孵化5日目の雛は、孵化翌日とは比べ物にならないほど肥大化していた。
愛らしいと思っていた身体はむしろ、食欲をそそるような肉肉しさに満ち溢れていた。
そしてまだ羽は全く生えていないものの、翼もはっきりわかった。時々パタパタと動かしている。
多分体重でいったら10倍近く増えていたんじゃないだろうか。
食欲も旺盛で、親は必死にエサを吐き出して雛に与えている。一羽に餌をやっているともう一羽も「くれくれ」と、親のくちばしのまわりを激しくつつくので、目に入ってしまうんじゃないかと見てるこっちがハラハラするほどだ。
▼録画映像(2012年7月17日)
↑34分頃までスライダーを進めると、父鳩が雛に餌をやる様子がみられる。最初ぴくぴく動く雛のお尻や翼を父鳩が軽くつつき、目覚めた雛はまっすぐ父鳩のくちばしに突っ込んでゆく。
吐き出す時は目をつぶって、なかなか体力も使いそうな餌やり風景だ。
▼録画映像(2012年7月17日)
↑こちらの動画だと冒頭から餌やりシーンだ。父鳩も正面を向いていて様子がよくわかる。雛はお腹いっぱいになると即寝ちゃうようだが、父鳩はさらにそれを突いて起こしてエサを与えようとしている。
そりゃ急激に大きくなるわけだ!
▼録画映像(2012年7月17日)
親鳩が巣を離れ、雛二羽だけ取り残されている風景はこちら。18分過ぎに父鳩が戻ってきてまた体の下に雛を入れる。
そしてひとつ問題が発生した。
親が卵を温めている時は、巣の周辺含めまったくフンはなかった。恐らく抱卵交代した休憩タイムにベランダの外で用を足していたのだと思う。
ところが雛は違う。
量からして、多分孵化4日目くらいからフンを始めたのだろう。巣の隙間のコンクリにフンがたまり始めていた。
このままだと猛暑の中、ベランダが不衛生極まりない状態になってしまう。
私のミスで産卵されたことで近所迷惑はかけられない。
当初の計画を実行することにした。
さっそく駅前の100円ショップ「ダイソー」で買ってきたのはテーブルクロス。120×150cm幅だ。これを巣の周りに敷き詰め、雛が周辺を徘徊し始めても大丈夫なようにする。
途中で一度丸ごと交換すればいいかなと。
親鳩が2羽とも留守の時を狙って作業を開始。
巣のぎりぎりまでクロスを敷いた。
雛は警戒して、かなり勢いよく突きにかかってきた。たくましい。
完成!
周辺は養生テープで留め、パイプのところは切り込みを入れた上、やはり養生テープでしっかりとつなぎとめた。
また雛がこの一角からでてこないよう、プランタでブロックも。
歩き出すのはまだ少し先だと思うが、ともかくこれで一安心だ。
その後も雛は急成長を遂げていった。
この頃は毎日サイズアップしているのが見ていてよくわかった。