宿泊施設
2011年に同じエリアを旅行した際、困ったのは「宿泊施設確保」でした。
今も復興事業で需要過多になってしまっているエリアは多いですが、高台移転で営業再開した民宿やペンションも増え、また長期滞在用の宿泊施設も新たにできています。
ビジネスホテルも多い都市
- 青森県 八戸市
- 岩手県 宮古市
- 岩手県 釜石市
- 宮城県 気仙沼市
- 宮城県 石巻市
- 宮城県 仙台市
- 福島県 相馬市
- 福島県 南相馬市
- 福島県 いわき市
今回自分がツーリングしたエリアの中で、宿泊施設も比較的多い町というとこのあたりでしょうか。ビジネスホテルはもちろん、観光ホテル・旅館・民宿などもあります。すいているということはありませんが、数もそれなりにあるので、何軒かあたれば空きもあるでしょう。
ただ南相馬市といわき市は、直前だとちょっと厳しいかもしれません。
南相馬では、100人泊まれる施設で空きがあったのがたった一室。いわきでは規模大きな駅周辺のホテルに電話かけまくり、4軒満室で断られました。週末でもなくイベントが開催されていた時期でもありません。
岬にたつ一軒宿&大型観光ホテル
ただせっかくなので、駅周辺のビジネスホテルではなく、海沿いにぽつんと建つ一軒宿を探してみるのもいいでしょう。岬の突端や展望台近くなど、海沿いでも高台にあった宿は津波被害も逃れています。
私が一泊目で泊まった宿は、岩手県普代村の黒崎灯台のすぐ近くにある「国民宿舎くろさき荘」
●ヘルメットにGoPROつけ、八戸港から岩手県・普代村の黒崎灯台まで
一泊7,100円だが、展望風呂は気持ちよく、夕食も海の幸たっぷりで食べきれないほどでした。
海沿いに建つ南三陸町ホテル観洋は、一階と二階は津波で破壊されたのですが、斜面に建てられたホテルは正面玄関や客室は上層階にあり、2011年にはもう営業を再開していたそうです。
語り部バスも毎日だしていてオススメの宿。
●ツーリング4日目で"自分が走ってる"感覚に~気仙沼&南三陸町
●南三陸町で語り部バスに参加~三年半ぶりに訪れる雄勝&石巻
他にも、いつか泊まってみたいと思う観光ホテルがあります。
●[宮古]グリーンピア三陸みやこ・・・田老地区などの人が逃れ長らく避難所となっていた大型ホテルで今も敷地内に仮設住宅や仮設商店街がある
●[野田村]国民宿舎えぼし荘・・・塩作り体験などのプログラムもあり、露天風呂がよさそげ
●ホテル松島大観荘・・・日帰り温泉だけの利用もOKな、松島の湾内を上から眺めることができるホテル
復興事業関係者などのための長期滞在宿泊施設
せっかくなので普通のホテル・旅館ではないところに泊まってみたい・・・ということなら、例えば大槌町に2014年4月オープンしたばかりの「ホワイトベース大槌」。
町の第三セクターが運営しています。
外観は工事現場の仮設事務所のようなのですが、中に入ってびっくり!
立派なビジネスホテルになっているのです。
●長期滞在者も多いユニットハウスの宿泊施設「ホワイトベース大槌」
スタッフも本当にフレンドリーで居心地のいい宿でした。
南相馬市で泊まった「ホテル叶や」はさらに仮設度アップ。
このエリアには今、除染作業などで多くの人が全国から集まっているため、こうした長期滞在者をターゲットにした宿泊施設がたくさんできています。
中はこんな感じ。
コンパクトな作りですが、とてもきれいです。
女性宿泊者が他に誰もいなかったことと煙草臭ささえ除けば問題ありません。
●塩釜でプリプリ牡蠣を食べ、名取市・山元町を経て福島県の南相馬市へ
廃校になった小学校に泊まれる陸前高田「二又復興交流センター」
機会があればここも是非!
とおすすめしたいのが、旧・矢作小学校の校舎を宿泊施設にした陸前高田市にある「二又復興交流センター」です。
ひとつの教室を、仕切りで6部屋にし、「セパレートルーム」として一泊3,500円で提供してくれています。陸前高田市でボランティア活動する人などがメインのようですが、観光目的の人もOK。
小学校といっても、中は全面改装してきれいになっているので、夜怖いなんてことも全くないです。
●廃校になった小学校に宿泊できる!岩手県・陸前高田市「二又復興交流センター」
陸前高田市では旅館&ペンションが営業再開
市街地は跡形もなくなってしまっている陸前高田市では、津波で流された旅館&ペンションが高台で営業再開するニュースも入ってきています。
高台で再開した「ペンション福田」もそのひとつです。
震災でご主人を亡くされた方が、今年6月にオープンをしました。
他にもこじんまりした旅館・ペンションが陸前高田には多数あります。
一泊すると、夜のライトアップされた巨大なベルトコンベアや一本松など、日中とは違う風景も見ることができます。
同様に市街地中心部は更地状態の大槌町でも、吉里吉里地区や小槌地区などで営業をしている民宿・旅館があります。
長期滞在者も多いため、空き室は少ないかもしれませんが、こうしたところに泊まってみることで、何か新しい発見や出会いがあるかもしれません。