<小型バイクでツーリング>北海道一周沿岸ツーリング記

<小型バイクでツーリング>北海道一周沿岸ツーリング記

<小型バイクでツーリング>北海道一周沿岸ツーリング記

赤いクロスカブ(110㏄)に乗って残暑の関東を脱出し真夏の北海道へ!バイク歴1年半の初心者ライダー(♀45歳)が、北海道沿岸ルート約3,000キロを2週間かけてのんびり走ってきました。
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<11日目>知床半島・ウトロ→羅臼~カムイワッカの滝に真っ白な知床峠、海辺に湧く温泉

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大混雑だったが騒ぐ集団もなく快適に過ごせた知床国設野営場。
朝日とともに起きて撤収作業だ。

▼北海道一周ツーリング<11日目>知床半島・ウトロ→羅臼(5分19秒)

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そして知床半島のさらに奥へ。
知床半島は突端までは入ることができないものの、北側も南側も途中までは道がある。観光客にとって見どころが多いのは北のウトロ側だ。

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展望台から見下ろしたウトロ市街。高台にはホテルもたくさん。前日に続き青空が広がるいい天気だった。

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そこからは海は見えず林の中を走る。
朝早いこともあり、車もバイクもほとんど走っていない。

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途中、小さなキツネに遭遇。
バイクを近くに停車させても逃げるそぶりはなく、むしろ目を合わせてくる。

そのうち歩き始めたかと思ったらごろんと転がり、背中をアスファルトでこする、まるで猫のような仕草も。

あとで聞いた話によると、観光客の中に車からエサをあげてしまう人もおり、一度人間にもらった食べ物の味を覚えてしまうと、こうして道端に出てきては人がエサを投げてくれるのを待つようになってしまうのだそう。

そして轢かれてしまうキツネが後をたたないのだとか。

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カムイワッカ行のシャトルバスチケット販売は8時20分からとのことだったので、先に知床五湖に向かった。ここもゲートが開くのが7時半以降だったのでしばらく車列とともに待って入った。

その名の通り5つの湖があり、ひぐま遭遇の可能性もあるため散策したい人は事前に有料でレクチャーを受け、立入認定書をもらってからでないと入れない。

季節によってはガイドツアーに参加して一緒にまわらないといけないが、8月1日から10月20日の間は自由に散策できる。

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レクチャーでは、今シーズンヒグマが現れた場所や、ヒグマと遭遇しないためにどうしたらいいかなどの話。ビデオも見て学習できる。

実は前日も昼前後に2回のヒグマ目撃情報が散策者から寄せられ、午後は閉園になってしまったのだという。同じ時間帯にレクチャー受けていた人の中には、前日午後きたら入れなかったので、今日は朝一番に来たという人もいた。

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そして散策開始。
自分は40分程度で一周できる「小ループ」を歩く予定だったのだが、なぜか他の人につられ間違って「大ループ」(約1.5時間)のコースに入り込んでしまった。

それに気づいたのは最初の湖に出てきた時なのだが、逆行不可ということだったので早歩きで。

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ただ結論としては大ループで正解。

とにかく美しい上、五つの湖どれもが全く違う風景を楽しめたからだ。

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これまでの北海道ツーリングでは出会えなかったような青空に恵まれたこの2日間。

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湖の奥にそびえているのは半島の先端のほうに連なる羅臼岳はじめとする山々だ。

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最後は高架木道に。
実はここだけ歩きたいという人はレクチャー不要。

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ヒグマが入り込まないよう入口はしっかり厳重管理されている。
またレクチャー受けていない人が、ここから遊歩道に入り込まないよう、逆行防止のゲートも設けられていた。

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電気柵も。

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知床の山々とその手前の1湖・湿地帯を背景に記念撮影。

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木道は長い。
段差もないので車椅子の人も回って、1湖とその周辺の湿地帯風景を見下ろして楽しめる。

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1時間ほどかけてぐるっと一周した後お土産屋さんに行ってみると、カムイワッカ湯の滝のための滑り止めソックスが売られていた。

買おうかなと思ったけどちょっと高すぎるので断念。

ひとつめの滝なら、沢登り用の靴などなくても大丈夫なので、作業靴下やこうした滑り止めのぽっちが付いた靴下を履いてくるとより安心かも。クロックス的なサンダルで来ている人も結構いた。

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再び知床自然センターまで戻り、シャトルバスチケットを購入してカムイワッカ湯の滝行のバスに。のんびり道の真ん中を歩くキツネ、危なすぎる。

私がバイクで走っている時にも、観光客が車から投げ与えたと思われる魚肉ソーセージを道の真ん中で食べ続けているキツネがいたが、スピードだしている車やバイクも多いのでいつ轢かれてもおかしくない。

餌付けがどれだけ罪なことか、こんな写真一枚でもきっとわかるだろう。

ちなみに、今夏のスケジュールは

・知床自然センターでのバスチケット販売開始 8:20
・知床自然センターのバス初便出発 8:40
・知床五湖の開園 7:30

となっている。

位置関係的には「ウトロ市街地→自然センター→知床五湖→カムイワッカ湯の滝」という感じで、知床五湖から先はマイカー規制が敷かれている。

そんなわけで、バス待ち時間にもなるべく煩わされず効率的にまわりたいなら

1.知床自然センターでバスチケット購入(8:20)
2.マイカー&バイクで知床五湖へ行き1時間半散策
3.知床五湖からバス乗車しカムイワッカ湯の滝へ
4.バスで知床五湖まで戻る
5.知床五湖からマイカー&バイクでウトロ市街地へ

こんな感じかな。
知床五湖でもバスチケット販売をしてくれれば、7時半からがっつりまわれるのに残念。

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そしてカムイワッカ湯の滝に到着。
途中から未舗装の道で、車窓の風景もかなり楽しめる。

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10分くらい歩いて下る。

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ついにカムイワッカ湯の滝だ。
この滝というか温泉のことを初めて知ったのは20代の最初の頃だったと思う。当時は車なしで行くのはとても大変な場所という記憶だったが、今ならツアーもたくさんあるし、個人で鉄道・バスで来ても全く問題ない。

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お土産屋さんのソックス、買っている人結構多い。

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滑らないのかすごく不安だったが、コケなどもなく、ゆっくり歩けば大丈夫。ちょっと意外だった。

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ちなみに私は、バイクブーツの他に折り畳みシューズを持参していたのでこれで。その後靴を乾かすのに時間かかったことを考えると、靴は履かず厚手靴下だけでもよかった。

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監視スタッフも。

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流れてくる水は、さほど温度は高くないぬるま湯程度。
もっと上のほうに行くと、温度高い場所があるのかもしれないが、今は落石の危険性でここまでしか入れないことになっていた。

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ウトロ市街地に戻ってくると、道端にパトカー。
人も多く集まっていたので「交通事故か?」と思いつつ通り過ぎてしまったのだが、実はこの時、ヒグマが海を泳いで陸地に向かっていたのだという。

陸に上がってしまうと、このあたり一帯は観光客も多い場所で危険なため、ライフル抱えて待機していたのだとか。ちゃんと停車して私も見に行っていればよかったと後悔。

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そして半島を横断して南の羅臼側に抜ける知床横断道路・国道334号線へ。この道は冬の間は閉鎖されている。

最初は青空が広がっていたのだが・・・

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途中から向かう方向に・・・雲?

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そう、知床峠付近はガスっていたのだ。

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カーブも多いのにどんどん視界が悪くなってゆく道。
知床峠からの眺めを楽しみにしていたのに・・・

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なんと知床峠の展望台の駐車場の位置すら直前までわからないほどで、入り口もよく見えず、右折タイミングを逃し通過してしまったほど。

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ヘルメットもぬぐってもぬぐってもすぐ水滴で曇り、もー必死。
スピード出すのも怖いけど、追い越してもらえるような道でもないので、自分原因で渋滞作ってしまってもいけないと頑張った。

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退避ゾーンがあればすかさず入って後続の車やバイクに先に行ってもらい。
久々神経削りました。

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そして熊の湯。
地元有志ボランティアの方々が管理してくれている無料の温泉だ。

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橋を渡ったところにある小さなたてものがそれ。

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男女別になっていて、脱衣所もある。
広くはないが、香りも強く白濁しており、体がぽかぽかと温まるのがよくわかるお湯だ。

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熊の湯で温まった後、少し走ると羅臼市街地に到着した。
ウトロほど観光色は強くなく、ちょっと大きめの海沿い集落といった感じ。

ここで、近くのライダーハウスに電話すると空きあるとのこと。ラッキー。

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夕方まで時間もあったので、知床半島・羅臼側の道の切れ目まで行くことにした。

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ここが瀬石温泉。
満潮時には海に沈んでしまうという。

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残念ながらちょうど終了したところ。
ここも無料の温泉だが、この民家の人が管理をしてくれていて、任意で支援金を払うシステムになっているようだ。

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見ると温泉にはまだ人が入っていた。
男性は全裸、女性はTシャツに短パンの外国人がいたようだ。

先端ではすっぽんぽんで仁王立ちで海を眺めている年配の方も。気持ちよさそうだなあ。

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瀬石温泉の少し先にはやはり無料の相泊温泉がある。

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こちらは消波ブロックの手前側にあり、かつベニヤ板とブルーシートで囲われており男女別。これなら安心して女性も全裸で入ることができる。

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女湯はこんな感じ。半露天風呂だ。
湯船の周りに木の板がまわしてあり、そこに棚も作られているので服を脱ぎ、湯船のお湯をかけて体を洗い流して入浴する。

私が入った時は、年配女性がひとりと、小さな女の子がふたり来ていた。
それほど広くないので、時間帯によってはかなり混み合うかもしれない。

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一日に二度も秘湯体験した後、行き止まりまでいって折り返し。

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羅臼市街地にも近い、民宿熊の入った家に併設されたライダーハウス雑魚寝処へ向かった。

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食堂部分の二階がライダーハウス。
文字通りの雑魚寝処だが、毛布やマットレスなども置かれている。

ライダーの他、釣りのため札幌から来ている年配グループもいた。

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夕食。
食べきれないほどの量だった。

ここでは、京都からそれぞれ別に来ているソロツーリングの方2人とお話をさせてもらった。ひとりはハーレー乗りの方で、重心が低いハーレーのいい点・悪い点などをわかりやすく説明してくれた。

重たくてへきえきしているので、次はアメリカンを買って後ろにケースつけてツーリングしたいとのこと。

もうひとりはバイクでユーラシア大陸横断もされた人だった。
モンゴルはじめ複数の国にバイク持ち込んで走った話にはびっくり。バイクを海外に持ち込むのってものすごく難しいことなのかと思っていたけど、その人によるとそれほど特別なことではないのだとか。

何にしても、交通事情も交通法規も異なる国で走るなんて凄すぎる!!!
ブログにはそんなバイク旅の風景が。

国内旅行でもそうだけど、公共交通機関を使っていく場所と車やバイクで行く場所は違う。そしてきっと車とバイクも違ってくるのだろう。
●TransEurasia on DR650

シルクロード好きとしては中央アジアの風景がたまらない。

いいなあ、バイクでユーラシア大陸横断!

▼北海道一周ツーリング<11日目>知床半島・ウトロ→羅臼(5分19秒)