【2日目】房総半島の南端をぐるり回って富津岬へ
2日目は勝浦を出発し南下。
今日のルートは房総半島の南端をぐるり回り込み、東京湾に突き出した富津岬の先端にある公園内のキャンプ場まで。
早朝でまだ営業前とは知りつつ、子供の頃に一度だけ来たことがある勝浦海中公園にやってきた。
水族館と違い、大自然の海の中を泳いでいる魚たちを見ることができる施設。房総半島ということもあり、トロピカルな熱帯魚などではなく、泳いでいるのはどれも・・・
「食欲をそそる魚たち」
だったりする。
そのすぐ近くに建てられていた立派な建物「千葉県立中央博物館分館海の博物館」も非常に興味あるので、ここはまた改めて来たいと思う。
海岸線をさらに南下。
千葉県の太平洋岸の海岸線は面白い。
銚子には、サスペンスドラマでもよく使われるドーバー海峡のような長い断崖絶壁・屏風ヶ浦があり、それが切れるあたりから延々と続く砂浜・九十九里浜。
そして大原漁港を超えると、海沿いは入り組んだ地形になり、山と入り江が繰り返す。海沿いの道からは上の写真のような、削り取られたような断崖絶壁もあちこちで見られる。
そんな海沿いの山の谷間にあるのが、・・・いやあったのが「行川アイランド」だ。
今もバス停としては存在し、かつJR専用駅も廃止されず残っている。
千葉育ちの私も、小学生の頃たぶん何度か来たことがある。
フラミンゴの飛行ショーが名物だったし、園内を夕方に散策するクジャクがいた。
そこは今、廃墟だ。
入り口の広い駐車場、そして階段、両側にそびえたつソテツの木だけが、そこに毎年大勢が押し掛けた巨大行楽施設があったことを指し示している。
自動駐車券の発券機だろうか。
駐車場にバイクを停めて少し奥に歩いていくと、入り口のトンネルが見えてきた。施設はこのトンネルを抜けた先のまさに「谷間」に作られていた。
無断侵入されないよう、鉄の門に金網なども重ねた高いゲートが設置されていた。
蜘蛛の巣越しに覗き込むと、かわいいオウムのイラストのボードが見えた。トンネルの先には今どんな風景が広がっているのだろう。ものすごく興味ある。
帰りに駐車場にいた地元の男性とお会いした。
子供の頃に何回か来たので懐かしくなってというと、笑顔で「それはそれは」と言い、今とあるホテルと敷地再活用の協議が進んでいるのだそう。
「今度こそ進みそう」
ということなので、きっと2001年に閉園になってから何度となく繰り返されているのだろう。
もともとは軍事施設があった場所。
閉園後の敷地は2004年3月に共立メンテナンスが4,200万円で取得。複合リゾート施設「ウエルネスの森」として開発を目指し、2007年10月に温泉井戸を1本掘削した。しかし世界金融危機後の景気低迷もあり、2008年10月14日に勝浦市に対して開発計画の無期延期の申し出がなされている。
せっかく専用の駅まであるのだから、再び有効活用されるといいなあと。
おせんころがし。
切り立った崖が海にせり出し、一昔前は大きな難所だったそう。
今はトンネルに陸橋もあり一瞬で越えることができ便利だ。
この小さな入り江の漁村は、昨年鴨川で開催された投げ釣り企画に参加した翌朝、バイクで海沿いの道を走ってやってきたところだ。細いアップダウン道が多く、外部の人が知らずに車や大型バイクで入ってしまうと行き止まりでちょっと大変な目にあいかねないポイントもあるが、小型バイクならそんな場所でも簡単にUターンできるのがいいところ。
そしてここから鴨川に向かっての海沿いルートが非常にいい。
クロスカブ記念撮影など。
鴨川の小湊は、日蓮聖人が生まれた場所。
誕生時はそれを記念して建立された寺だ。去年きたばかりなので今回は外から見るだけで。
真鯛が大量に生息する鯛の浦。
小湊は日蓮宗の開祖日蓮の生誕地であり、日蓮が誕生した際、この場所には鯛が飛び跳ね、ハスの花が咲き乱れた言い伝えから地元民はこの海域を「鯛の浦」と名付けて漁を禁じたことに由来するとされる。
遊覧船もでている。
近くには大きなホテル三日月もあり、観光客もかなり来ているようだ。
突き出した半島のあたりは内陸部のトンネルでショートカットする道もあるのだが、せっかくなので海岸線にこだわって走ってみた。これは外房黒潮ラインから眺めた鴨川の海岸線。
かなり巨大な建物が建ち並んでいるので、てっきり御宿にあったようなリゾートホテルかなと思って近づいていったら・・・
なんと亀田病院だった。
これがメインで、周辺に他にいくつもの建物があり広大な敷地になっている。
千葉県房総半島の拠点病院であるだけでなく、遠方・海外からも入院客がやってくるというところだ。
お見舞い客も多いのだろう、一階にお洒落なカフェもあったが、せっかくなので最上階のレストランフロアにいってみた。
営業時間外には自由に利用できるイートインコーナーなのだが、そのことはあまり知られていないのか、じっと海を眺め続けている年配女性がひとりいただけだった。
ここからの眺めは見事!
小笠原付近の台風の影響もあるのか、天気はいいものの、風が強く、厚みのある波が押し寄せていた。
ここは夜、バーコーナーにもなるようだ。
病院でこれってすごいなあ!
大勢で賑わう鴨川シーワールド。
景勝地・鴨川松島。
海沿いの道をずっと走っていくと・・・
渡し舟でしか行けない、仁右衛門島だ。
仁右衛門島はその名の通り南房総の海にぽっかりと浮かぶ30,000㎡程の"島"です。 昔から所有者の平野仁右衛門が一戸だけ住んでいる所から"仁右衛門島"(にえもんじま)と呼ばれています。 千葉県指定の名勝で、新日本百景の地としても選ばれております。 仁右衛門島は源頼朝や、日蓮聖人の伝説で知られ、松尾芭蕉などの著名な方の句碑や歌碑もあります。
島に渡ろうと思ったんだけど、予想外に時間が押してしまったので今回は見るだけに。
かなり奇抜な形の建物は、鴨川の道の駅。
おちらは和田浜の道の駅。
テレビでもよく紹介されている「くじら給食」。
これは食べなかったが、くじらコロッケは美味しかった。
そういえば、昨年参加した鋸南町のジビエBBQ大会。
今年は11月5日に開催されるそう。
先着600名はなんと無料でイノシシのBBQ食べられるという太っ腹企画だ。
ここから先は、ツーリングに最高の道。
バイクを購入してから何度も来ようと思った房総半島だが、半端に近い場所のためついつい先送りしてしまっていた。
房総フラワーラインは、バイクで走るのに最高のルート。
今度は花咲くころにやってきたいなあと。
ローズマリー公園。
去年一度だけ朝市の時にやってきたちくら漁港。
そして南房総市に。
茶色い岩場の向こうに見えるのが、房総半島南端にたつ野島崎灯台。
明治初期に作られた眼鏡橋。
南房パラダイスも、行川アイランド同様、昔とは全く違う形になっていた。
手前の大きな建物が「南房パラダイス」という名前の、ハワイアンな道の駅になっており、その奥のもともと南房パラダイスという名前の施設だったところは今、アロハガーデン館山という名前になっている。
●道の駅南房パラダイス・アロハガーデンたてやま/千葉県公式観光情報サイト-まるごとe! ちば-
平成26年9月にリニューアルオープンしたばかりらしい。
東京湾の入り口に突き出した館山の岬をぐるり回り込む。お花も咲いていて気持ちのいい道。
遅いランチは「伊戸だいぼ工房」で。
ツーリングまっぷるを見て立ち寄ったのだが、ここすごいよかった。
私が注文したのは「定置網丼」。
周りを見ると、船盛の「刺身定食」を頼んでいる人が多かったようだ。刺身定食はメニュー写真以上の立派さで、運ばれてくるたび、店内あちこちから歓声があがっていた。
定食を頼むと、サラダやひじきや貝とお肉の煮物、ご飯にお味噌汁が食べ放題。
定置網丼も美味しかった!!!
刺身が全部終わった後は、冷たいだし汁を残ったご飯にそそぎ、わさびとあられをのせてさらさらといただく。
東京湾の入り口の番人、洲崎灯台。
この近くに住む友人宅を訪れた時、ここも案内してもらったことがある。
波佐間の海岸。
このあたりで、夜宿泊する予定だったキャンプ場に電話をした。本当は17時までにチェックインしないといけないそうだが、利用料を紙袋に入れて管理人室の裏においておけばOKだと。
ただ暗くなる前につかなくちゃテント設営が大変!ということで、ここからは一気に北上。
市街地に突如現れる、まるでお椀をひっくり返したような山。
場所は勝山港のちょっと先。
「大黒山展望台」という案内があったので行ってみたが、登り口がちょっとよくわからなかった。ここも次回!
鋸南町の保田周辺には「ばんや」という名前がついた施設がいくつもある。
●食事処「ばんや本館」「ばんや新館」「ばんやの湯」/千葉県公式観光情報サイト-まるごとe! ちば-
鋸南町保田漁港組合が組合員の為に始めた「ばんや」が、一般のお客様に開放したところ、鮮度・味・ボリュームが評判となり、年間60万人弱が来店する日本最大級の食事処となっています。
そうなんだ!
鋸山ロープウェイ。
東京湾フェリーの千葉側の金谷フェリーターミナルでサプライズがあった。
停泊しているフェリーを、道路から撮影していたら、駐車場を横切っている男性のシルエットがなにやらこちらに向かって手を振っている。
もしや・・・もしや・・・いやまさか。
近付いてきてびっくり。
東京湾フェリーの寺元さんだった!!!
一昨年参加した南房総プレスツアーで初めてお会いし、昨年はちょい投げ釣り企画にも2回参加させてもらった。Facebookでもつながっているので、私が房総半島を回っていることはご存知だったが、まさかここで偶然会えるとは!
こういうのがご縁と言うものなのだろう。
嬉しくてつい興奮してしまい、ピースサインで記念撮影など。
後ろの右側に停泊しているのが東京湾フェリーで、金谷港と久里浜港をつないでいる。
この日はサンセットクルーズの最終日だった。
金谷港の少し北には、こんな温泉も。
千葉県の温泉巡りもしたいなあ。
そして18時過ぎに到着した、富津岬の公園のキャンプ場。
レンタル用のテントがたくさん張られていたが、実際に宿泊利用するのは自分以外家族連れ1組のみ。
ほとんどは日中のBBQ利用らしい。
利用料はひとり800円。
暗くなる前になんとか設営ができた。
初日もこの日も気温は35度近くあり、走っていればいいものの、停まれば途端に汗がどっとでる2日間だった。キャンプ場から20分くらい走ったところにある君津市のスーパー銭湯に。
ぬる湯の露天風呂も広く、なかなかGOOD。
お食事処と畳敷きのお休み処で、閉館ぎりぎりの11時半まで粘り、キャンプ場に戻った。
時間の関係で、かなり足早にまわってしまった房総半島だが、時間あれば立ち寄りたかった場所がたくさん。今回とはまた別に、今度はもっと時間をかけて、しっかりまわりたい。