<小型バイクでツーリング>日本海沿岸ツーリング

<小型バイクでツーリング>日本海沿岸ツーリング

<小型バイクでツーリング>日本海沿岸ツーリング

沿岸ツーリングもこれがラストステージ!小型バイク「クロスカブ」に乗って山口県下関市を出発し、日本海側の沿岸を東進北上し青森県八戸市まで23日間で3,714キロを走りました。
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【12日目】能登半島九十九湾~七尾市、立山連峰が目の前に広がる新湊大橋に感動!

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目覚めて窓を開けたら、目の前は九十九湾という能登漁火ユースホステル。泊まっていたのは、自分の他、浦和から車で来て数日滞在している小さなお子さん連れの夫婦、そしてひとり旅のベルギー人男性。

この人が持っていたのが「ツーリングマップル」。
外国人がこれ持って旅行しているのを初めて見たのでびっくり。「バイク旅?」

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と思ったら自転車。
確かに自転車乗りの人にとってもこの地図は有益な情報満載だ。だが・・・

「なんて書いてあるかは全然読めない(苦笑」

とのこと。そりゃそうか。今日は能登半島を縦断して輪島まで向かうそう。

浦和からの男性と私のバイクの話になり、「おいくら?」と聞かれたので25万円と答えたら、小学生の女の子が小さな声で「自転車と一緒だ」と。

何かと思ったら、ベルギー人の折り畳み自転車。やはり高価で私のクロスカブよりお高い!

いくら入り江で目の前は海といっても、かついで持ち帰れちゃう20万円台の自転車を、海辺の防波堤にたてかけたまま宿で安眠する度胸、自分にはないなあ。

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お世話になったユースホステルの女性ヘルパーさんと。
ヘルパーとはユースのスタッフの呼び名だ。

ほのぼのした雰囲気が素敵な、とってもフレンドリーな方だった。

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ユースから九十九湾を挟んで反対側にある九十九湾園地。
六角形の石が並べられているのは、海辺の生物などの観察用。

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そして能登の東側の海岸線を走る。
海は穏やかで天気もいい。

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能登半島の、くの字に折れ曲がったあたりで、対岸には能登島が、そしてその向こうには富山と思われるシルエットが伸びていた。夕方にはあのあたりかな。

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能登半島と能登島にぐるり囲まれた七尾北湾。波が高ることもあまりない場所なのだろう。防波堤もなければ柵すらない道もあった。夜走るのはちょっと怖そうだけど、日中はこの開放感が気持ちいい。

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石川県穴水町の「ボラ待ちやぐら」。昔このやぐらの上でボラの魚群を見張り、網を手繰り寄せて採る漁が行われていたそう。

スマホない時代に暇だったろうなあ。

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吊り橋「ツインブリッジのと」を渡って能登島へ。

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島といっても結構大きいのと、ふたつの橋でつながっていることもありそれほど離島感はない。

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のとじまの漁港。

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もう一本、島の南側にあり和倉温泉・七尾市に向かう能登島大橋。
この橋はかなり長い。

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中央あたりまでいくとあとはずっと下り。

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そして七尾市街地へ。
もともと能登国の中心地だったところだそうで、かなり大きな町。港町として栄えていたそう。

そんな七尾市の中心部を流れる御祓川。

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その川沿いにある「まいもん処いしり亭」でランチをとることにした。
もともと銀行だった建物をリノベーションしている。

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店名の「いしり」とは能登半島の魚醤油のこと。
ここではメギスという魚を原料にしたいしりのアンテナショップでもあり、料理もすべてそれを使っているそう。

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醤油に関しては正直それほど舌が肥えているわけでもないので、「おお、これがいしりを使った時の旨味か」とわかるほどではないのだが、それはそれとして、料理はどれも上品で繊細な味付けになっており、本当に美味しかった。

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いしりの販売もしている。

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さらにすぐ近くにあった、能登半島の物産を集めた「能登食祭市場」へ。

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ここで訪れたのが、カニカマの元祖「スギヨ」の直営店だ。
スギヨ本社はここ七尾にある。

●株式会社スギヨ公式WEBサイト

東京でカニカマイベントに参加した時、スギヨのマーケ担当の方とご挨拶させてもらったこともある。

今回はいつ七尾に辿り着くかわからなかったので特にアポをとって訪問するというようなことはしなかったが、せっかくなので何かお土産に買っていくことにした。

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高級で一味違うスギヨのカニカマが関東のスーパーやセブンイレブンなどでも購入できるが、カニカマ以外にもたくさんの製品を作っていることを今回初めて知った。

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結局購入したのはこれ。
巨大練り物3本セット。

外が暑すぎたので、しばし能登食祭市場で休憩。テーブルとイスがあったのでちょっと仮眠もとらせてもらった。暑さには強いほうだが、炎天の日々が10日以上続き、流石に少し体に響き始めていたのかもしれない。睡眠不足ではないはずなのだが、どうにも途中で眠くなってしまったので。

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そして七尾から氷見へ。
おそらくこのあたりの幹線道路だと思うのだが、

「あまりの車の少なさ」

にちょっと仰天。奥能登ならわかるのだが、七尾から先もこんななんだなあと。能登立山シーサイドラインと呼ばれる国道160号で、氷見市街地に入る直前までずっとこんな感じで海沿いを走れる。

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人の姿は皆無だが、海鳥はいっぱい。

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そして遂に富山県氷見市に。
氷見と言えば氷見うどんだが、実はブリで有名なところだそうで(そういえば氷見ブリも聞いたことがある)、この標識にも跳ね上がるブリのイラストが描かれていた。

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氷見漁港。

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静かというか閑散とした感じ。
朝くればセリも見れるらしい。

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氷見を過ぎると、再び海沿いでは線路と道が併走を始める。
氷見駅から始まる(というか氷見駅が終着点の)JR西日本・氷見線だ。

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このあたりでも、鉄道が海沿いぎりぎりを走る風景が見られる。
鉄道旅もしてみたい。

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射水市に入ると富山湾沿いに広がる臨海工業地帯が始まる。
そして少し前からなんだけど、道のいろが茶色い。擦れていない中央部分により濃い茶色が残っているのだが、何か冬の雪対策とかなのだろうか。

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昔から栄えている大きな港町ならではで、古そうな建物も残っていた。

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新湊漁港すぐ近くにはこんな運河も。
ここ、いくつかある橋がとても個性的。例えばこれ。

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屋根付きの橋だ。

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そして今日一番感動したのが新湊大橋。
富山新港にかかる海面50メートルという大きな橋なのだが、

ほんと絶景!!!

バイクで走って一番気持ちがいい橋はこれまでゲートブリッジだったんだけど、新湊大橋に上書きされてしまったかも。

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橋を登ってゆくにつれ立山連峰が目の前に展開。飛び込んでくる風景隅から隅まですごい。迫力!思わず下りた後に脇道入ってUターンしてもう1往復しちゃったほどだ。

写真にはうまく映っていないが、雪を抱いた立山連峰が本当に美しい。

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こちらはさらに少し先に進んだ常願寺川にかかる今川橋。
この写真のほうが、正面に見える立山連峰がくっきり映っているだろう。

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少しのんびりしすぎたようで、気付けば夕暮れ。
海に落ちる夕陽を見たくて、走っていた県道を外れ田んぼの間の道を海方向に。能登半島のシルエットも見えた。

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傾いた太陽が浮かび上がらせる私とバイクの影。

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できれば2日連続の「日没過ぎても走り続ける」事態は避けたかったのでちょっと焦る。走り始めて12日目。日没時間は少しずつ早まってきている。

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魚津の米騒動の発端となった場所。

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蜃気楼が見えることもあるという道を走り・・・

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ぎりぎり日が残っている時間に、海辺の松林の中にある無料で利用できる園家山キャンプ場に到着。まだ事務所も空いていて、利用申込書を一枚提出して手続きも完了。

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「夜暑くて寝苦しいなら、フライシートなしでもいいのでは」という提案もFacebookでもらったので試してみようかなと思ったんだけど、白い色のせいもあるのか、どうしても「洋服を着ていない下着のまま感」がぬぐえず、恥ずかしさがあり、やはりフライシートを使うことに。

男性ならこれで問題ないと思うんだけどなんとなくね。

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この後、食料とビールを買いにコンビニまでバイクで出かけたら、少し離れた山のほうにかかる雲の中からぴかぴかと光が。かなりきれいな赤に染まっていたのとリズミカルなので、夏休みだから高台で花火大会でもやっているのかしらんと思ったら、実は全部稲妻。びっくり。

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コンビニに向かう途中、車が頻繁に出入りしている場所があった。
気になって帰りに立ち寄って覗いてみたら、湧水が汲める場所。このあたりは豊富な湧水で有名なのだとか。

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これはキャンプ場の中の炊事場なんだけど、ここもすべて湧水。
湧出量が相当多いのだろう、蛇口すらついておらず出っ放しだ。

触ってみるとかなり冷たく、キャンプ場利用者たちの飲み物を冷やすための大きな水槽のようなものまで用意されていた。

もちろん飲んでも美味しい。

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外は虫もでそうだったので、買ってきた金麦と昼間に買ったスギヨの3本セットでテント内晩酌。

今日は日中に睡魔に襲われてしまったので、しっかり寝ないと。