【13日目】新潟入り!展示充実のフォッサマグナミュージアム、海沿いをまっすぐ走る北陸街道
キャンプ場は海岸すぐ隣だったので、そのまま海沿いの道を北上。
といっても、かなり高さがある防潮堤で海は全く見えず・・・。富山も津波・高波リスクがあるのだろうか。
たまに防潮堤上の道との接続点に出てくることも。
防潮堤の上なら海を見ながら走れるし、よく見るとところどころ車が停まっているんだけど、おそらく自転車専用道。
入りたい気持ちをぐっと我慢した。
何にしてもまっすぐな道がとても多くなってきた。能登半島以前とは風景もかなり変わってきている。
青々した水田も広がっていて気持ちがいい。
ヒスイ海岸。
良く探すとヒスイの原石が見つかるかも!とツーリングマップルには書いてあり、時間があったら本当に探してみたかった。
そして新潟入り!
富山から新潟に入るとする、山の急斜面が日本海へとダイレクトに滑り込む断崖絶壁の海岸線になる。
そう「親不知」。
もちろん歯の話ではない。
親不知(おやしらず)は、新潟県糸魚川市の西端に位置する崖が連なった地帯である。正式には親不知・子不知(おやしらず・こしらず)といい、日本海の海岸の断崖絶壁に沿って狭い砂浜があるだけで、古くから交通の難所として知られる。
そんな断崖絶壁の道を走れるのか!と期待に胸を膨らませていたのだが、実際は・・・
そりゃそうか。
かなりの部分がこんな道。
トンネルも多かった。
それでも海が見えるところはとても迫力ある。
路肩に停車して写真撮れるような場所もほぼなかったのが残念だが、それはもう仕方ない。
トンネル抜けてすぐのところにホテルがあり、展望台のような場所もあったが、ここも崖が険しすぎるのと海岸線がまっすぐすぎるため、海は見えるけど陸側の展望はそれほどではなかった。
親不知ではすごい方にも出会った。
高速の高架下に作られた親不知ピアパーク。
新潟の観光マップでも手に入れられたらと思って立ち寄ったところ、色濃く焼けたイケメン男性。
徒歩で日本一周中。ザックが20キロほど、リヤカーはさらにその倍近く。ザックは自分、持ち上げるだけで必死なほどだった。
この後能登方面に行くそう。あのアップダウン激しい道をこれで越えていくのか。すごすぎる・・・。
能登半島以降は、海の色も濃くなっていたんだけど、こんなエメラルドグリーンの海が広がる場所もあった。
糸魚川で、やや内陸に入り込んで立ち寄ったのが、Facebookで強く推薦されていた「フォッサマグナミュージアム」だ。
日本列島誕生にもからむ「フォッサマグナ」は新潟から伊豆・房総半島にかけての地溝帯。そのうち、西側のへりが糸魚川と静岡を結ぶ糸静線だ。
この境界線を発見したのがドイツの地質学者で「ナウマン象」で知られるハインリッヒ・エドムント・ナウマン。明治政府は地質学者まで招聘していたんだからすごいよなあと。
フォッサマグナを命名したのもナウマンだ。
で、このフォッサマグナミュージアム、自分は今回初めて知った博物館なのだが、非常に見ごたえあった。
展示充実。地質関連はもちろん、化石、鉱物のコーナーだけでも見応え満点。今回は駆け足だけど、半日は余裕で時間潰せそう。
糸魚川といえば、3年前の2016年12月に駅前商店街エリアで大火災が発生し、広大なエリアが焼け落ちてしまった町だ。火事が起きていると見に行って、戻ってきたら自分の家も燃えていたなんていう人のインタビュー映像が記憶に残っている。
今は新しい建物たくさん立ち並び、きれいな通りが広がっていた。火災前は木造住宅が密集する商店街だったそうだが、その面影は一切ない。
カニで有名な糸魚川「マリンドーム能生」。
車も大量に停まっていて人で大賑わいなのだが、実際中に入るとすごかった。
老いも若きもカニ食べまくる「かにや横丁」。
年配女性スタッフたちが積極的な客引きでカニを販売、買った茹でがにはその場で食べられる。
あまりの迫力に気圧され、私は味見ようにもらった脚一本で胸一杯。
多分連日の猛暑で身体疲弊してる時に一杯食べるとやばいと思う私は実は甲殻アレルギーだ。
数分で肌が焼けるような日差しだったにもかかわらず、屋外で丸ごとで購入したカニの足をぼきぼき下りながら、むしゃむしゃ食べていく観光客たち。
美味しそうだけど・・・この暑さで屋外に5分以上座っている忍耐力はないぞ。
屋内にもスペースがあったが、そこも満席だった。
そんなわけで私は、道の駅二階のレストランで、こぶりなレディースセットの海鮮丼。
このくらいで十分だ。
ここから目指すは新潟市。
Googleマップのキャプチャを見てもらってもわかると思うが、まさに
「海沿いの道」
しかもまっすぐ。
約150キロもの距離だが、Googleが見積所要時間は3時間ちょっと。信号もほとんど、いやほぼないのだろう。
こちらがその道。
右には背の低い木がびっしり生えた山、左には海。
道はどこまでもまっすぐ!空もまっさお!
海水浴場もたくさん。
海の家ごとに広い有料駐車場があり、バイトなのだろう。ちょっと近付くと待機している男性がじっとこちらを見る。顧客争奪もなかなか激しそうだ。
越後一宮、居多(こた)神社。
参拝はせず入り口だけ。
人魚伝説の碑があるとのことで立ち寄ってみた。
近くに案内板が建てられ、雁子浜の人魚伝説が紹介されているのだが、何度読んでも・・・
人魚が出てこない!
最後の一行に「誰が名をつけたのか、この比翼塚を人魚塚と伝えています」とあるだけ。たぶんちゃんと読んだ人10人中9人はこう思うはずだ。
で、なぜ人魚?
と。
ツーリング中も毎日「1分間腕立て伏せ」をやっていたので、ここでも腕立て伏せができそうな人目のない場所を求めて砂浜へ。
消波ブロックが積み上げられている。
きめの細かい砂で真っ平のビーチ。
波がひっきりなしに寄せては返す。
人目につかないのはここくらいしかなかったので、片目で大波を警戒しながらここで一分間腕立て伏せをした。なかなかスリリングだった。
険しい海岸線を一望できる恋人岬。
奥に見える赤い橋は、高さ53mの米山大橋だ。
ここ、恋愛成就スポットということで、カップルが何組も。
売店で販売されている南京錠をつける専用のバーも用意されていた。ハート形のプレートも一緒に売っている。
ここからの道も本当に気持ちがいい。
山陰地方を走っている時から繰り返し思ってきたことだが、海沿いぎりぎりを走れ、こんな絶景がどこまでも伸びる日本海。最高だ。
地図によるとまもなく新潟市の市街地なんだけど、それを一切感じさせない風景が続く。
市内に入る直前の海沿いの道は、日本海夕陽コンサートか何かで封鎖されていて、う回路をまわったものの大渋滞。結果大幅遅れて、日没までに宿到着が間に合わなかった回数はこれで3回に。
新潟市内での宿はゲストハウス「アンゴ荘」。
築60年以上経ち、かつては旅館として栄えていた建物が、ゲストハウスとしてオープンしました。ホッと安らげる居場所 アンゴ荘(アンゴソウ)は、古き良き日本の風情ある空間で皆様を温かくお出迎えいたします。
確かに味わい深い建物で、オーナーさんも面白い方だった。
洗濯ものを干したいといって案内されたのも、昭和感満載の洗濯干し場。
夕食の時に食べたサラダ。
今回、インスタントコーヒーの他に、小さなペットボトルのオリーブオイルとロックソルトを積んで旅してる。コンビニやスーパーで購入した袋入りの野菜サラダには、オリーブオイルと塩をかけ、時にシーチキンやサバの水煮を乗せていただいている。
今までは毎回使い切りのドレッシングを買っていたが、このほうがラクチンなので。さらにナゲットなど買って、オリーブオイルをつけて食べたりも。
外食が続くツーリングだが、野菜不足にはならないよう注意している。