熊本・佐賀・福岡・長崎と4県を走った日
朝、熊本市内のゲストハウスを出発し、市内を流れる坪井川の脇を走って海沿いに再びでてきた。数日間、南阿蘇を中心に内陸部にいたので、海が見えるだけでテンションあがる。
巨大な金魚みこしが鎮座するのは、玉名郡長洲町の「金魚と鯉の郷広場」。非常に大きなよく整備された公園だった。
江戸時代から金魚の養殖で栄えた街だそうで、今も「長洲金魚」が全国に出荷されているそう。公園内にある「金魚の館」には、さまざまな金魚が水槽展示されており、子供たちが金魚すくいもできるようになっていた。
ところでこの玉名郡・玉名市は熊本県なのだが・・・
さらに荒尾市を越えて大牟田市に入るとそこは福岡県。
なんとなく「熊本の西に佐賀がある」と覚えていたので、実は佐賀と熊本が県境接していないことに今回改めて気付いた。福岡県が有明海に面していたことも。
ただ福岡県の有明海側の沿岸はそれほど長くなく、少し走るとすぐ佐賀県になる。
その後は、ひとつの県として考えると非常に複雑な形状をしている長崎県になる。
そう、この日はわずか一日のツーリングで、熊本・福岡・佐賀・長崎の4県を走るルートだったのだ。過去にもそんなことないし、今後もまずないだろうなあ。
荒尾市では、三池炭鉱万田坑跡を訪れた。
2015年に登録された世界遺産を構成する史跡のひとつだ。
展示スペースにあった坑道マップを見て驚いたのだが、実は大半が有明海。つまり海底炭鉱だ。
江戸時代から採掘がはじまり、囚人も大量に動員されていて、悲惨な事故も多かったようだ。
この三池炭鉱万田坑跡には、当時の煉瓦造りの建物が残されており、見学もできる。
建物内ではヘルメット着用。
ガイドさんが丁寧に説明してくれる。
ここは確か巻揚機室。他に、炭坑夫を地下の行動に降ろすエレベーター的な箱や、石炭を運び出すトロッコ、そして風呂なども見ることができた。そのままの状態で残っているということに何より感動する。
そして福岡に入り、水郷・柳川。
ここは観光客の姿もかなりあり、驚いたことに台湾や中国からも多くの人がやってきていた。
ちょっと贅沢に名物のうなぎなど。
ご飯もたれで炊き込んであるのがよかった。
有明海といえばやっぱりこれ、ムツゴロウだろう。
干潟でムツゴロウを見ることができる場所として紹介されていた「海遊ふれあいパーク」に。
干潟は直接降りることはできなかったが(まあそこに立ったらきっとずぶずぶ足が埋まって歩けなかったろうな)、少し高い場所からムツゴロウを眺めることができた。
驚くほどの数のムツゴロウと小さなカニがうごめいているのだが、正直、36度を超すこの陽射しの中、泥の上を這うようにして移動しているムツゴロウは、暑そうだわしんどそうだわ、気付けばシラサギにどんどんついばまれていて、見ているのも痛々しかった。泳いだほうがはるかに楽だと思うのだが・・・
佐賀に入ると、横断歩道でこんな小学生の横断姿像をあちこちで見るようになった。女の子・男の子いろいろなパターンがある。
そこから諫早湾の堤防上を走る「雲仙多良シーサイドライン」へ。
写真をあとで追加する予定だが、長さは約8キロ。干拓堤防の上の道だ。
風が思いのほか強かったので、ちと緊張してまわりの風景もほとんど楽しめない状態で走ったが、諫早干拓地をぐるっと回り込むことを考えたら大幅なショートカットになる。
本当は島原市まで行く予定だったが、日没時間も迫っていたのでそれより少し手前にあるチェーンのビジネスホテルに部屋をとった。