東海道の絶景&訪れておきたいスポット
東海道とは、東京日本橋から京都三条大橋までを結ぶ、江戸時代初期に整備された五街道のひとつ。街道には53の宿場町が置かれ「東海道53次」と呼ばれています。距離にして492キロ。
・・・を、実は2009年の秋、ひとりでてくてく歩いたことがあります。
江戸時代の東海道は、現在の国道1号線と重なっているところも多いですし、道の拡張が難しかった場所などでは「旧東海道」として残っている場所もあります。たとえば上の写真では右側にちょっとだけこんもりもりあがった土手もどきがあり松の木が植えられていますが、こういう場所が旧東海道の名残だったりします。
私は2009年の東海道53次ウォークの際、いわゆる「東海道名所」は基本的にほぼすべてまわったので、今回は通過しながらちらり見る程度でした。それでもいくつか「もう一度見たい」と立ち寄った場所があるのでご紹介します。
東海道の宿場町と沿岸ツーリングルートが重なる場所
上の地図は、私が東海道53次ウォークを実行する前に作成したGoogleマイマップです。宿場町に青いポインタを立てています。
東海道の宿場町が海沿いとなっている場所は結構あります。
品川宿~神奈川宿
平塚宿~小田原宿
沼津宿~江尻宿
舞阪宿~白須賀宿
四日市宿
特に相模湾に面した「大磯宿」「小田原宿」、駿河湾に面した「原宿」「蒲原宿」「由比宿」「興津宿」あたりは海からすぐの場所に本陣などが置かれていました。
小田原城の中はまるで博物館~ういろう本店で生菓子
廃城となったものの、その後再建された小田原城。
何度か訪れたことはあったのですが、実はまだお城の中に入ったことはなく、今回が初めてでした。単にお城の中を見れるというものかと思ったら大間違い。立派な歴史博物館です。小田原城築城から戦国時代、そして江戸時代にここを収めた諸大名たちなどの資料が多数、非常に洗練されたスタイルで展示されています。
さらにういろうの薬売りで有名なういろうの本店にも行きました。一角に設けられたカフェでは、季節の生菓子とお茶をいただけます。
広大な松林が広がる「千本浜公園」
沼津市の市街地にも宿場が置かれていました。江戸から12番目で、本陣3つというかなり規模の大きな宿場町だったようです。そんな沼津宿からすぐの千本浜公園は、その昔、東海道の名勝として知られた「千本松原」です。
今でも、千本どころではない数の松があり、その間をバイクでも走ることができます。松原と駿河湾の間には防潮堤が作られているため、松原から直接海を見ることはできなくなっていますが、その防潮堤を越えて海側に行くと・・・
かなり遠くまで大きくカーブして伸びる駿河湾の海岸線を一望できます。
私が訪れたのは日没後でしたが、ここで見る夕陽はかなり美しいものでしょう。
由比で桜エビを食べまくる
東海道の宿場町の中で、今もなおその風情が残る数少ない場所の一つが「由比宿」です。「東海道広重美術館」「由比宿交流館」など、東海道にちなんだ施設があり、地図を見るとわかりますが、今ある建物も、宿場町時代の名残で、通りに面した間口が異様に狭い、いわゆるうなぎの寝床的な区割りとなっています。
ここで絶対に外してはいけないのが「桜エビ」。由比の名物です。
「桜エビなんて」とあなどるなかれ。生や天ぷらでいただく桜エビは、よく知られている乾燥桜エビとは全くの別物。見もふっくら柔らかくそして甘く、とにかく美味しいのです。
正雪紺屋の、江戸時代にタイムスリップしたかのような店内で販売されている手ぬぐいは、お土産にも喜ばれるもの。特に桜エビの柄の手ぬぐいがおススメです。
さった峠から「東海道の首根っこと」を見下ろす
由比宿のすぐ西には「さった峠」があります。
ここは、このあたりでは珍しく、山が海ぎりぎりまで張り出していて東海道三大難所のひとつ。今も山と海の間の非常に狭い場所に、東名高速・国道1号・JR東海道線が詰め込まれており、ここにミサイルを撃ち込まれると日本の交通がマヒするとも。
場所は由比宿ととなりの興津宿の間ですが、由比宿から行く場合、かなり狭くて急勾配の農業用道路を走ることになります。
途中はミカン畑が広がりのどかな風景です。
+ + +
既に訪れた場所ばかりだったため、東海道の史跡や名勝は今回ほとんどパスしていますが、初めての方であればぜひ、東海道53次ウォークの本などを手に、いろいろまわってみていただきたいと思います。
宿場町などは、歩いてみて初めて見えてくる風景も多いので、その際はぜひどこかにバイクを停め、てくてく散策してみてください。
●【5日目】小田原城に絶景の伊豆半島東岸、そして巨大混浴「千人風呂」の金谷旅館
●【6日目】伊豆半島南部&西岸~石廊崎遊覧船に波勝崎の猿、山と海がせめぎ合うくねくねロードに絶景スポット
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