【16日目】山口県に入り錦帯橋~周防大島をのんびり一周、夜はなぜかひとり焼肉
まだオープンして間もないというゲストハウス「ヒロシマファンの宿」。
足元側からしか出入りできないベッドがちょっとだけ不便だったのを除けば、中はとってもきれいで、キッチンも使いやすく、朝食用にと手作りっぽいパンとジャムも冷蔵庫に置かれていて自由に食べて良く、なかなか快適だった。
▼四国・瀬戸内海沿岸ツーリング16日目動画(8分55秒)
JR宮島口駅の真裏で、厳島観光の人ならフェリー乗り場までも歩いてすぐという立地の良さもいい。
そんなこともあり、今回は行く予定がなかった宮島にちょっと立ち寄っていくことにした。
JR西日本宮島フェリーで、乗船料は片道180円、バイクは125㏄以下で190円。
瀬戸内海は航路が本当に多く、手軽に利用できる足となっている。
そしてまだほとんど観光客もいない開店前の門前町を通って厳島神社の石鳥居前に。
ここでさあ困った。
フェリーもあって車で本州から来る人も多いだろうから、厳島神社の駐車場があるだろうと思ってしまったのだが全く見当たらない。
そして流石にこんな場所に違法駐車というわけにはいかない。
思うに宮島フェリーターミナル周辺に駐車場があったので、そこで車やバイクを停め、海沿いの道を歩いてくるというのが一般的な参拝ルートだったぽい。
「厳島神社は一回来たことあるからいいか」
そうして、バイクで宮島を適当にまわることにした。
以前ブラタモリでは、厳島神社の背後の紅葉谷川や、さらに宮島の最高峰の弥山なども登場していたので。
山の中の道。
鹿にも遭遇。
異様にラブラブだった二頭ににらまれるなど。
紅葉谷公園に向かっていたんだけど、ここであまり時間を使ってしまってもなと思いなおし、再び海側に出てくると、厳島神社の西側の旅館やお土産屋さんなどが立ち並ぶ、門前町よりはもっと落ち着いた雰囲気の一角にでてきた。
真横(西側)から眺める厳島神社の大鳥居。
干潮が8:20なので、鳥居のすぐ手前まで歩いていくことができる時間帯で、修学旅行生がたくさん記念写真を撮り合っているのが見えた。
あと海苔の香ばしい香りが漂っている。
美味しそう・・・
厳島神社の西回廊の出口あたり。
今回の宮島・厳島神社観光はここまで。再びフェリーで宮島口に戻り・・・
駅前のコンビニで、発売されたばかりの「モノ・マガジン」を購入した。
なぜかというと・・・
バイク特集の「出発したモン勝ち!日本一周ライダー日記」という見開き2ページの特集の中で自分の沿岸ツーリングサイトが紹介されることになっていたからだ。
小さな画面キャプチャに2行ぐらいの紹介文程度だろうと思っていたので、何枚もの写真も挿入してがっちり紹介されているのを見てかなり感激した。「地域を分けながら」日本一周沿岸ツーリングを目指していることや「海岸線には日本の魅力が詰まってる!」などのエッセンスまで盛り込んでくれ、本当にうれしい。すごくいい記念になる。
テンションあがっている時なので、こんな沿岸らしい道を走れるとウキウキする。
そして今回の沿岸ツーリングで最後の県、山口県に突入した。
遂にここまで来たか・・・
山口県と言えば岩国市の錦帯橋。
木造の美しい5連のアーチ橋だ。
東京の日本橋、長崎県の眼鏡橋とともに「三名橋」に数えられている名勝だ(三名橋は別組み合わせあり)。
1673年の創建だが、台風で流失し1953年に復元されたのが現存の橋だ。
橋を渡って対岸まで行く場合には入場料、いや入橋券が必要になる。
夜のライトアップもきれい。
アーチ部分は階段になっており、幅も次第に変わっていくため実はちょっと歩きにくく、対岸まで渡り切ろうと思うとちょっと疲れる。途中高齢夫婦が息切れしたりもしていた。なにげに運動量あるかも。
河川敷は車やバスの駐車場になっており、バイクも降りていくことができる。
せっかくなのでバイクを入れた記念撮影も。
これができる観光名所は意外と少ないので貴重な一枚だ。
橋のすぐ脇のお店で岩国グルメも。
これは岩国寿司。
押し寿司で、間にレンコンとしいたけが入っており、上に錦糸卵とそぼろ。さらにエビ。
販売上の都合で小さく四角く切ってあるのかと思ったら、大きな寿司を一人前にカットして供するものらしい。
こちらはレンコン入りのコロッケ。
シャキシャキした食感がいいアクセントになっていて美味しかった。
岩国市内を通過した後は、安芸灘を眺めながらしばらく南下。
残りあと少しという沿岸ツーリングの行程の中で、とっても沿岸ツーリングらしいのどかなルート。寒くもなければ暑くもなく、なんとも快適。
海近くまで山がせりだしているため、山陽本線と国道188号線は海沿いぎりぎりの場所を併走している箇所も多い。電車での旅は、南側の席に座り車窓の風景を見ているだけで楽しめるだろう。
ちなみに写真左上に登場しているのが周防大島。
周防大島と本州をつなぐ、かなり高いところに架けられた大島大橋も見えてきている。
大島大橋。
瀬戸内海ではいくつもの島へ渡ったが、これが最後となる。
ちなみにこの大島大橋、1976年に開通した全長1キロの橋で、映画のロケ地としても知られる橋だそうだが、2018年は試練の年だったようだ。
1月には送水管が金属疲労で破断、全島が断水になった。
そして後で知って追記しているのだが、私がこの橋を渡った5日後の22日には、貨物船が橋桁に衝突して再び送水管と光ケーブルを破壊。全島断水で復旧に一ヵ月もかかったそうだ。秋の観光シーズンでもあったろうにどれだけの痛手だったか。
山口県に入ってからちょいちょい見かける「黄色いガードレール」。
危険個所に設置されているのか、海沿いの道ではさらによく登場する。
ちなみに周防大島、地図には「屋代島」とあり、こちらが正式名称のようだが、周防国の大島のため「周防大島」と呼ばれることも多いという。実は自分もこちらの島名しか知らなかった。
瀬戸内海では淡路島、小豆島に次ぐ3番目の面積を持つ島だ。
ここも時計回りに島の外周道路をぐるりまわる。
驚いたのは、道路から見下ろした海の水がとっても澄んでいること。
夏だったら間違いなく、砂浜に下りて、靴と靴下を脱いで水に入りたくなる。入り江だらけで波もなく、泳げないけど泳ぎたくなるような水の色だ。
ツーリングの人気コースでもあるのか、途中大型バイクの集団を何度かみかけた。
島の北側をずっと走り辿り着いた島東端には、陸奥記念館、そして隣接するなぎさ水族館とキャンプ場・陸奥野営場がある。
戦艦陸奥(以下,陸奥)は、1943年(昭和18年)6月8日、連合艦隊司令部付として柱島水道(周防大島伊保田沖)警泊中に、謎の大爆発を起こし沈没。総員1471人、うち死者1121人、生存者わずか350人という大惨事に見舞われた。
1970年から8年をかけて作業が行われ、亡くなった乗務員の遺骨・遺品なども引きあげられたそう。
今回は時間の関係もあり展示見学はしなかったが、屋外でも艦首錨などを見ることができる。
あとお土産にもぴったりなものが多数販売されている。
今回Twitterでお土産企画を実施していたので、最後の企画のためここで何種類かの乾きものを購入した。
そこから島の南側の道へ。
北側は非常に走りやすい整備された道がずっと続いていたが、南側は全体的に細い道が多く、崖沿いのところも多かった。
そしてお気付きかもしれないが、山口県に入ってから多く見かけるようになったのが・・・
「黄色いガードレール」
全部が黄色というわけではないのだが、ここのように海沿いの道だったり、ガードレールの脇が崖になっているなど、通常以上に注意が必要な場所がこの色になっているような気がする。
崖崩れ箇所も。
街灯がないところも多いので、暗い時間帯は外部の人は走らないほうがよさそげだ。
北側は集落も多く、平らな道がほとんどだったが、こちらはアップダウンも結構ある。
同時にこんな絶景も見ることができる。
次々に風景を変える島は、本当に走っていて飽きることがない。
せっかくまわりに人が誰もいないので、自撮り記念写真も。
陸奥記念館の売店にあったガイドブックで紹介されていたお洒落カフェレストランに立ち寄ってみた。
場所は海水浴場がある片添ヶ浜。
お店の名前は「Re:seto」。
屋内の他広いテラスもあり、目の前に周防大島の西側の海が広がる。
期待以上の素敵リゾート風空間にびっくりした。
更に、バイクで走っていても車とすれ違うことすらほとんどなかったのに、若いカップルや女性同士のお客さんが何組もお茶しててそれにも驚いた。
そんなわけで私もカウンター席でティータイム。
器のような形をしているのはシュークリームのシューのようなサクサク・ふわふわなもの。その中にアイスクリーム、生クリーム、バナナ、チョコレートソース。まわりのシューをちょっとずつちぎりながら、アイスやソフトクリームを添えていただく。
目の前には透明度も高いきれいな海。
いやー、こんな場所でこんなリゾート体験できるとは思わなかった!
湾内ではジェットスキーをしている人達もいて、それがなかなかのベテランだったので、眺めているだけでも飽きない。
そして明日中に新門司フェリーターミナルに着くためには今日どこまで走っておけば確実なのかを検証中。
— 小型バイクで沿岸ツーリング (@engantouring) 2018年10月17日
とりあえず船だけ予約しとくかと思って電話したら、なんと予約受付は15時までだって。早っ! pic.twitter.com/TFkyrnOGrF
でも長時間ぼーっとはしていられない体質なので、地図を並べて今日の残り&明日のルートチェックなど。
・・・なんてのんびりしていたら、お日様がかなり傾いてしまった。
周防大島が気に入ってしまったので、この島で一泊でもいいかなと思ったけど、最終日の走行距離はなるべく短いほうがいいので、暗くなる前に島をでることにした。
最後の宿に選んだのは、柳井市の駅からも近いレトロなビジネスホテル・柳井パークホテル。
部屋に入った瞬間目に飛び込んできた「キンチョール」の缶がちょっと不安にさせてくれるが、黒いものはでないと信じて。
最後のTwitterお土産企画は周防大島で買ってきたこの3商品だ。
そのTweetを準備して・・・
ホテルのすぐ隣にある「牛王」というお店に。
焼肉屋さんだが、「豚骨ラーメンやってます!」ということなのでカウンターで食べればいいかなと思い。
が!!!
入ってカウンター席でラーメン注文しようとすると店長さんが申し訳なさそうに「スープが終わってしまった」と。
そんなわけで、なぜかこんな場所で七輪ひとり焼肉する羽目に。
しかもカウンターNGということで、3つあるテーブル席の真ん中。両脇がグループ。正直ちょっと恥ずかしい・・・
それでも「焼肉注文者は1時間ドリンク無料」特典が付くので、遠慮なくビールをジョッキで。
結局、焼肉盛合せ、野菜盛り、明太子ご飯頼んで、無料のビール三杯飲んでお会計は2080円。安過ぎでしょ。隣の銀行員3人組もかなり飲んでいた上、カード払い不可ということで先輩勘定ではなく割り勘になった模様。銀行員って意外と現金持ち歩かないんだよね。
そしていよいよ明日は最終日。
下関まで走り、そこから関門トンネルをくぐって九州入りし、新門司フェリーターミナルから東九フェリーに乗る!!!
>17日目「最終日!長州藩の塩田、下関の関門海峡、海底トンネルをくぐって九州へ」に続く
▼四国・瀬戸内海沿岸ツーリング16日目動画(8分55秒)
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