はじめまして。
当サイト管理人の和田です(プロフィール)。
千葉県の房総半島には、南部山岳地帯を中心に数多くの「素掘りトンネル」が存在します。
房総半島にはそれほど高い山がなく(千葉県は最高地点がもっとも低い県)、また泥岩と砂岩が重なり合った比較的掘りやすい地盤が多かったことなどから、過去たくさんのトンネルが掘られました。幹線道路に面したトンネルは新たに作り変えられたり改修工事が行われたりしましたが、林道内の小さなトンネルや集落がなくなってしまった道のトンネルなどは、建設された当時のまま素朴な姿で今も残っています。
INDEX
見飽きることのない素掘りトンネル
初めて房総半島の素掘りトンネルの存在を知ったのは、ネットニュースで配信されていた二階建ての「向山トンネル」の写真を見た時です。後から新たな出口を作った際、古い坑道を埋め戻さなかったため、暗いトンネルの途中にぽっかり天窓が空きそこから外光が差し込む景色に魅せられました。
「いつか行ってみたい」
そんな願望が実現したのは2018年12月のこと。紅葉ツーリングの途中で向山トンネル、そして三島ダムのL字型の素掘りトンネルを訪れることができたのです。どちらも写真では見ていたものの、実際にその空間に立つとゾクゾクするほどの興奮でした。身近な場所にこんな魅力的な場所があったなんて!2月にはひとりで素掘りトンネルを主目的にバイクで房総半島に向かい、その他の素掘りトンネルもまわりました。
素掘りトンネルには様々な魅力があります。
内壁に美しい地層が見られるもの、坑道の形が左右対称ではなく歪んでいるもの、堀った跡が生々しく残っているもの、外へと続く横抗があるものなど、将棋の駒のような五角形をしているトンネルなど、一般的なトンネルにはない様々な個性があり、見ているだけでワクワクさせられます。
集落の環境をよりよいものとするため山を掘りぬくことを決めた村人たち、開通時にはどれだけ盛り上がったのだろう。誰もいない静かな林道で過去に想いを馳せたりもします。
東京からも容易にアクセス可能
房総半島は東京からも近く、東京湾アクアラインや東京湾フェリーを使えば、日帰りで訪れることも可能です。素掘りトンネルは養老渓谷や小湊鉄道月崎駅の周辺に数多くあり、4~5時間もあればかなりの数をまわることができます。
また養老渓谷にはたくさんの温泉旅館があり、素掘りトンネル以外にもたくさんの見所があります。週末を使っての一泊二日旅行でも十分に楽しめるでしょう。
素掘りトンネル巡りしたい人のための情報
当サイトでは、主にバイクで素掘りトンネルを巡るツーリングを計画している人のための情報をまとめています。バイクや車、さらには自転車で素掘りトンネルを廻り詳細レポートをしている人がたくさんいますので、そうしたレポート記事へのリンクも貼りました。事前の情報収集に役立てていただけたらと思います。
2019年2月時点で10か所の素掘りトンネルを紹介していますが、房総半島には他にもたくさんの素掘りトンネルがあります。それらについては、後日また訪問した後、情報追加していきたいと思います。
安全第一&地元の方に決して迷惑かけないよう
素掘りトンネルは安全性の観点から、改修工事や閉鎖などが検討されているものもあり、現在は通ることができるものもいずれ入れなくなってしまったり、内壁コンクリ吹付などが施され、現在の姿とは大きく様変わりしてしまう可能性もあります。また林道やトンネルにつながる道が土砂崩れ等によって通行できなくなることもあります。
最新・正確な情報はご自身で事前にしっかり確認してからお出かけください。
また林道は、車や大型バイクでは入っていきにくい場所もあり、落石・動物飛び出しなど注意必要な場所も多くあります。細い道ゆえ対向車に道を譲るため大幅後退が必要なこともあります。訪れる際は地元の方に迷惑をかけることが決してないよう、また安全第一でゆとりをもって行動しましょう。
管理人プロフィール
千葉県香取市出身で、現在は横浜と千葉での二拠点生活を送っています。
ニッチなテーマを見つけてウェブサイトの企画・構築・運営を行う「ミニサイト作り」をライフワークにしており、このサイト「房総半島素掘りトンネルナビ」もそのひとつです。
40代になってからバイク免許を取得し、110㏄の小型バイク「クロスカブ」を購入したのがきっかけで、様々な場所を旅するようになりました。
特に海沿いだけを走る「沿岸ツーリング」は2014年から毎年一回行っており、ついに2019年、日本一周を果たしました。
時々ですが、ライターとして旅・バイク関連の記事なども書いています。
●日経スタイル「ホンダの電動小型二輪 静寂な走り、燃費100キロ超」
●日経スタイル「たき火にコタツ・温泉... 冬こそ楽しいグランピング」
素掘りトンネル関連では、機会をいただき雑誌執筆を行いました。
●女性向けバイク雑誌「Girls Biker」(2021/01)
●雑誌「散歩の達人」の房総半島特集を担当(含む素掘りトンネル)(2020/09)
●バイク雑誌「BikeJIN」(2020/04)
もともと千葉育ちなので房総半島は何度も訪れておりましたが、2018年12月に三島ダムほとりのL字型トンネルを訪問したのをきっかけに頻繁にバイクで訪れるようになりました。
2019年前半はソロで、あるいは素掘りトンネルツーリング企画をたて、何度か素掘りトンネルを見に行きました。その後9月から10月にかけて、千葉レスキューサポートバイク(千葉RB)というボランティア団体のメンバーとして、台風15号で甚大な被害を被った館山市や南房総市のボランティアセンターの運営支援活動として、バイクで山間部の集落などをニーズ調査にまわっていました。
2020年はまだ一度も訪れておりませんが、ボランティア活動の合間に見に行った素掘りトンネルにつながる林道が倒木でふさがれてしまっている風景がその後どうなったか非常に気になっています。
動画
素掘りトンネル巡りの動画をYouTubeに公開しました。
トンネルごとに切り分けており、一本あたり1~2分です。
林道の先にある素掘りトンネルは、車や大型バイクの方だと道が心配かなと思い、途中の道も省略せずに入れています。停車スペースがあるかどうかUターンできるかどうかなどの参考にしていただけたら。
主要な素掘りトンネルを紹介するショートムービーも作成いたしました。
ぜひこちらもご覧ください。
●房総半島の素掘りトンネル~林道に静かにたたずむ神秘の"穴"(3分36秒)
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当サイトの内容に関する質問やリクエスト、取材申し込み、執筆依頼などは下記までお寄せください。
内容によっては返信を控えさせていただくこともありますがご了承ください。
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房総半島は東京からも近く、海に山に温泉と多様な自然がぎゅっと凝縮された場所です。
リゾートホテルもあればキャンプ場・グランピング施設もあり、家族やカップルで楽しめる施設もいろいろ。日帰りはもちろん1~2泊旅行の目的地としても最適な、魅力に満ちた場所です。
素掘りトンネルもそのひとつで、まだあまり知られていませんが、きっと多くの人の興味をひく場所だろうと思います。
微力ながら当サイトを通して情報発信を行っていくことで、ひとりでも多くの方に房総半島に興味をもってもらい、旅行プランニングするきっかけとしてもらえたらと思っています。
2019年2月 和田(2022年3月最終更新)