豊田小学校の東側の脇道を入っていったところにある素掘りトンネルで、落ち葉などは多かったもののトンネル内も含め舗装道路になっている。「もばら風土記」によると、もともと切通の道があった下に掘られたもので、今もトンネル上部には凹みがある。北側の出口の先の両側の壁は苔むしており、さらに進むと住宅などが現れる。すぐ近くには「茂原海軍航空隊長尾地下壕」もあるが、私有地内なので見ることはできず、道からも視認することはできなかった。
概要
住所 | 千葉県茂原市長尾 |
全長 | 39.7メートル |
建設時期 | 大正時代中頃 |
駐車場 | ─ |
トイレ | ─ |
マップコード | 130 740 378*33 |
アクセス
詳細は下記リンクよりGoogleマップを開き確認のこと。
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訪問レポート
<訪問日:2020年2月14日>
この御領(ごりょう)トンネルは、素掘りトンネルが密集する押日地区から少し東側、JR外房線寄りの場所にぽつんとある。場所は豊田小学校の東側の脇道で、舗装道路上なのでとても行きやすい。
緩やかなカーブの少し先にいきなりトンネルが現れる。
ちなみにそのカーブする道の右側の崖部分に、割と大きな穴がある。
これだ。ベニヤ板などで封鎖されているがかなり大きめ。
てっきりこれも、道祖信や仏像などが安置されていた大きなくぼみなのかと思っていたら、どうもこれもトンネルだった模様。ただ現在は見た通り封鎖されていて入ることはできないし、奥も覗けない。
茂原のトンネルには珍しい舗装された道路上の素掘りトンネル。
南側の開口部手前は切通になっていて、道幅は狭い。
そしてトンネル上部も浅め。
「もばら風土記」によると、もともと切通の道があった下に掘られたトンネルで、今もトンネル上部の地面が凹みになっているのは、その道の名残らしい。
・・・あの上で自分がぴょんぴょん跳ねたらトンネル落盤しちゃうのでは?と不安になるほどの薄さ。でも大正時代中頃の建築ということなので、百年は保たれているんだよな。不思議。
南側は角ばった形だが、北側の開口部は丸みを帯びている。
北側の開口部。
垂直に切り立つ両側の崖面には黄緑色のコケがびっしり。光っているようにも見える。
南側から見ると、トンネル上の昔の道がより明確にわかる。
落ち葉がかなり積もってしまっているが、今のトンネルよりわずかに幅の狭い溝ができている。
古い道。
トンネルができる前もそれほどの急な坂ではなかったろうと思うのだが、トンネルを掘ることでより通りやすい道にしたかったのだなと。
北側には竹林が広がる。
小学校も近いので、登下校時には子供たちもたくさんここを通るのだろう。
ただ自分が滞在していた時には、車も人もまったく通らず。
トンネル北側には民家も点在するが、それでも人の気配は感じられなかった。雨戸を締め切った家などは無人なのかもしれない。
近くに「茂原海軍航空隊長尾地下壕」があるとGoogleマップには示されていたが、私有地内なので入って見ることはできず、道からも視認することはできなかった。
記念撮影♪