今は近代的な大型トンネルとなっている渋谷トンネルの南側に残る素掘りトンネル。三宅と本納をつなぐ道に作られ、未舗装の細い道だが今でも往来に使われており、トンネル内のぬかるみにも深い車の轍が残っていた。渋谷トンネルの東側からアクセスできるが、Googleマップのルートを頼りにすると、草ぼうぼうで道がどこにあるのかもまったくわからない草むらを藪漕ぎする羽目になるので注意が必要。正しいルートで行けば自転車・バイクはもちろん、車でもトンネルにたどり着くことが可能。トンネル内はかなりぬかるんでおり、足をとられるので注意が必要。「もばら風土記」によると、トンネルは轍が深くなっていて、荷を積んだ牛舎が轍にはまると方向転換も難しく難儀したとのこと。
概要
住所 | 千葉県茂原市長尾 |
全長 | 53メートル |
建設時期 | 明治末 |
駐車場 | ─ |
トイレ | ─ |
マップコード | 130 770 659*07 |
アクセス
詳細は下記リンクよりGoogleマップを開き確認のこと。
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- 道にあるちょっと古いもの「いたいけな素掘隧道を襲った悲劇~三宅谷隧道」・・・2019年9月の台風15号後に訪れた方のレポート。倒木だらけで片側が完全にふさがれてしまっている写真を見ることができる。このトンネルも過去何度も訪れており、千葉県内の素掘りトンネルも多数レポートされている。
動画
準備中
訪問レポート
<訪問日:2020年2月21日>
三宅谷(みやけやつ)トンネルは、素掘りトンネル群が密集する押日地区より北のほう、JR外房線とバイパス国道128号線が並行して走るすぐ西側にある。ただ入り口がちょっとわかりにくいので、Googleマップをよく見てから向かうことをおススメする。このレポートの後半でも公道からのアクセスを紹介する。
トンネルに続く道は未舗装だが、車も走るらしく轍がしっかり残っている。
2019年の台風15号他でここも大きな被害を被ったようで、トンネル開口部に倒れた太い倒木をカットしたと思われるものが道脇に点々と並べられていた。
おそらくこの木だろう。
地面からもかなり浮かび上がっている倒木を処理するのは大変だったに違いない。
トンネルは、美しい半円形。
奥までまっすぐつながっており、反対側の出口も左右対称の整った形をしている模様。
壁や天井などの一部が崩落してしまっている素掘りトンネルも多いが、ここは比較的固いのか崩れた様子などはなく形もしっかりしている。
トンネルの中。
タイヤ痕から見ても車幅ぎりぎりだと思うのだが、地元の人はすごいなあ。
夕方に訪れたため太陽の位置もかなり地平線に近づいており、西日がトンネルを奥まで照らし出す。
トンネルの中から太陽が見える時間帯というのは意外とレアだ。
西側の出口。
このトンネルがある道の少し北には、太い道路が作られており、近代的なトンネル・渋谷隧道も掘られている。なのでこのトンネル自体はもう必要性はかなり低くなっているように感じるのだが、西方向にずっと進んでいくと小さな集落があり、その人たちがバイパス方面に行くには、ここを通るのがもっとも近道なようだ。
2019年の台風後にちゃんと復旧されていることから見ても、今も地元の人の生活道路として使われていることがわかる。
西側の出口あたりも丸みを帯びており、線上の模様が浮かび上がっている。
・・・と振り返ると、一台の自転車がやってきていた。
道がかなりぬかるんでいるからだろう、トンネル少し手前で自転車を降り、押してきているようだ。
高校生だろうか。
トンネル西側は大丈夫なのだが・・・
東側はこんな感じ。
バイクでも気を付けないとぬかるみにタイヤをとられそう。
素掘りトンネルの北側に作られている渋谷隧道。
渋谷隧道から東側に向かった時、ひとつめに現れる右側に入る道。
Googleマップを見て素掘りトンネルに向かおうと思うと、必ずここを入ってゆくことになる。
私もそうした。
ただそれは間違いだ。行けないわけじゃないのだが、結構大変なことになる。
その脇道の左側は駐車場になっていて、次第にこんな感じの道になり。
途中から完全に草に埋もれている。
自分は無理やりここを突っ切ったが、枯草の時期でなかったら無理だったと思う。
スマホのGoogleマップを見ながら道なき道を進み、そろそろコーナーが現れる頃かなと思ったら・・・
いきなり車も通っている、割と広い未舗装の道にでた。これがトンネルに向かう西側。
そしてGoogleマップではつながっていないことになっていたが、東側にもこの道が伸びている。
つまり正解は、青いバルーンのところから入ってまっすぐ南下し、T字路で右折だ。
そうすれば藪こきせずにスムーズにトンネルに辿り着ける。
これが地図上の青いバルーン地点。
Googleマップをナビ替わりにするなら、この地点を目的地にしてナビ設定すると迷わずに行ける。