小湊鉄道の上総大久保駅・養老渓谷駅の間の養老川&支流沿いの林道に次々と現れる素掘りトンネル群。途中までは舗装されており、バイクはもちろん車でも入ることが可能。数多いため場所はGoogleマップを参考にしてもらえたらと思うが、上総大久保駅の南側の道を南下してゆくと、妙に縦長の「芋原第一トンネル」が現れる。北川の開口部はコンクリで作られているが、中は素掘りトンネルにモルタル吹付けでもこもこ状態。赤文字で「ウキ」などの書き込みがたくさんあった。南側は北のような縦長ではなく、左側にトンネル上部へとつながる道も作られていた。
ひときわ大きな開口部をもつのが三叉路にある4つ目のトンネルだが、現在は全面通行止めとなっている。中を見ると開口部よりずっと低い天井で、モルタル吹付いてもこもこ状態の天井には大きなひび割れも見られる。
ここから先は素掘りのトンネルになる。5つめのトンネルの先には切り立った屏風岩のような絶壁の間にぺらっと薄い岩がたつ奇岩スポットと「芋原の滝」があり、その先の6つめのトンネルは天井からも壁からもぽたぽた水が滴っていた。さらに先にもトンネルがあるとのこと。
概要
住所 | 千葉県市原市折津・大久保 |
全長 | ─ |
建設時期 | ─ |
駐車場 | ─ |
トイレ | ─ |
マップコード | 130 062 839*57 |
アクセス
小湊鉄道・上総大久保駅の南側の道を東→南方向に進み1キロほどで芋原第一トンネルが現れる。そのまま進むと複数のトンネルが現れる。4つ目のトンネルの手前で熊野神社方面に行く道と大福山に向かう道にわかれるので、大福山方面に向かう林道へ。ただし2020年12月時点では通行止めとなっている。
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動画
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訪問レポート
■1つめ(芋原第一トンネル)
まず最初に現れるのが「芋原第一トンネル」。
開口部は左右対称の細長いアーチで、これだけ見ると近代トンネルかなとも思うんだけど・・・
内壁もこもこで、モルタル吹付されているが、そのすぐ裏は素掘りトンネルだったことがわかる。さらに緑のコケも生えていて、なんとも不思議な空間。
この時は、バイク乗りの災害ボランティアチームであるレスキューサポートバイク千葉(RB千葉)メンバーの方々と一緒のツーリングで、千葉林道に詳しいOさんが案内をしてくれた。
バイクを手前に停め、徒歩でトンネル内へ。
赤い線が引かれ、よく見ると「ウキ」などの文字も。
定期点検でトンネル内の問題個所に書き込みがあるのだろうか。
幅に比べ高さがあるのもちょっと不思議。
南側の出口の左側には、トンネル上に上る道もできていた。
■2つめ
お次はこれ。
かなりの急斜面にぽっかり穴が開いている。
この写真を撮った場所も右側も左側も絶壁状態。もともとかなり無理して作った道だったのだろうなあと。
こちらも中は固めてあるが、先ほどの第一とはかなり趣が異なり、白くそしてもっと歪んでいる。
こちらにも「ウキ」などの文字があり、赤いラインも。
吹き付けたモルタルと裏の岩の壁面の間に隙間ができてしまっているということなのだろうか。
はるか下には養老川。
このあたりは大きく蛇行しており、その川の流れによって削られた土地なのだろう。
■3つめ
そして3つめは、前2つより縦横サイズも同じくらいの円形で、整ったかわいさがあるトンネル。
前面の壁は苔むしているが・・・
内壁は白。
もこもこ。
大腸の内壁を思わせる。
南側の出口は、ちょっと歪んだ形。
■4つめ(通行止め)
そして三叉路のところにあるのが、これまでと比べても大きなトンネル。
といっても開口部のところだけで、中に入ると天井の高さもずっと低くなる。
ここは崩落危険性があるのか、全面通行止めになっていた。
内壁はヒビを修復した跡なのか、マスクメロンのような模様。
ここから大福山に向かう道。
どこが始点だったのか未確認なのだが、林道牛堀線だ。
■5つめ
ちょっと上から潰したような感じにも見える5つ目のトンネル。
短いが、ここは素掘りトンネルのまま。
岩肌が見えるだけで迫力を感じる。
南側。
■奇岩スポット(芋原の滝がある場所)
5つ目の素掘りトンネルを通過して少し南下すると、広い草原の向こうに切り立った大きな崖が登場する。この辺りでは奇岩スポットとして有名な場所で、よくツーリング途中の人がここの写真を公開している。
手前の草むらは歩くのも大変なくらいの丈の草が生い茂っているが平らで、もともと田畑として開墾された場所なのかなと思った。
・・・といいつつ、分け入って奥まで行ってみた。
どこかに穴があるとブログ記事で読んでいたので。
崖の手前には、薄っぺらい岩も。
これが奇岩としてよく紹介されているものだろう。
よく見たら、その奇岩の左側にあった。穴。
■6つめ
そして今回訪れた芋原の素掘りトンネル群の中で6個目がここ。
トンネル手前の道がかなり荒れていたので、オフ車以外の人はかなり手前に停め、徒歩でトンネルまで行くことにした。
ぬかるみも酷かったので自分も無理せず。
遠くから見ていた時はわからなかったが、かなりワイルドな顔をしたトンネルだ。
長くはないが、中でカーブしており、天井は少し剥がれ落ちたようになっているところも。そして壁からは水がぽたぽたとしみだしていた。
トンネル南側の出口の先には、泥岩のかけらのようなものがごろごろと。
トンネル上部から落ちてきたものだろうか。
植物の根もぶら下がっていて、軽く漂うジャングル感がいい。
水が滴っていた。
さらに先にもうひとつ素掘りトンネルがあるそうだが、道にかなり悪かったので今回はここまでに。次回訪れたらまた追記したいと思う。